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「待ってたけど、なんで………」
彼は私の問いに笑みで返すと、私の手を取って手のひらで器を作らせる。
何をするのか検討つかないまま、目を瞬かせれば、彼のスリーカウントが始まって___。
「…ワン！」
ポンという音とともに手のひらに何かが乗った。
「ほい、チロルチョコ。これで運賃な？」
「わ！いいの…！？やった！」
快斗に見せるようにそれをつまんで、持ち上げた。
まさかこんなサプライズがあるとは。
小さな重みがとても価値あるように思えて、心が弾む。
「ありがと！」
そのままの気持ちで感謝を口にしたら、彼は目尻を下げフと息をこぼすと、一つ。
「予想以上に喜ぶなっての」
そう言って笑う。
「あ……。ごめん、う…れしくて、つい」
確かにこんな小さなチョコレートひとつで嬉しい気持ちを表しすぎたと、恥ずかしくなってきた。
「じゃあ行こうぜ、うかうかしてっと遅れそうだし」
「あ、うん！」
傘が二つ咲く。
浮かれた気分で踏み出した足は、確実に学校へ近づいていく。
だから今しかないタイミングに焦らされて、聞くべき言葉はちゃんと浮かんだ。
ねぇ快斗、この雨の中よく私の傘がわかったね。
ね、どうしてこんなにいっぱい傘はあるのに、私のとこにきたの。
彼の横顔を見上げて、心の中で聞いてみる。
当然、答えはない。
聞いてしまったら？
この憂鬱な雨さえ、好きな天気へと変えてくれるだろうか。
…けれどやっぱり。
「ん？どーした」
「別に、なんでも」
小さなチョコレートも優しいから、今日はそれで良いよときっと言ってくれた。
続く
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mmk(プロフ) - もう一度お話を読み返したいのですが、パスワード教えていただかますでしょうか？😭 (5月9日 19時) (
レス) id: f2c22f5f4f (このIDを非表示/違反報告)
miyukicheese(プロフ) - どのお話も好きでした！また読める日を心待ちにしてます！お身体に気をつけながらお過ごしください🍀*゜ (4月30日 13時) (レス) @page15 id: 5dad7dc08f (このIDを非表示/違反報告)
まろ(ﾟ∀ﾟ)(プロフ) - みていた時面白くもう一度みたいです！パスワードおしえていただけませんか？ (4月29日 21時) (レス) id: abb7fc9776 (このIDを非表示/違反報告)
しおにゃ - 更新待ってました😭 また1から読み返したいので、よろしければパスワード教えていただけると嬉しいです！ (4月24日 20時) (レス) @page11 id: 5d7b374d11 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ - 前作品も見たいので、よければ何ですけどもパスワードを教えていただけませんか？ (4月21日 21時) (レス) id: f2037f74b8 (このIDを非表示/違反報告)
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