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「もう無理…俺嫁にいけない」
「婿って言わない辺りマジの女になってて草」
「生理来た時には諦めてたわ」
「賢明な判断だ事で」
ぺしょぺしょと泣きながら栽培部までの廊下を放浪者に引きずられる。
酷い、俺超かわいい美少女の筈なのに何だこの扱い。
延滞日数の分リサに抱きしめられて匂いをかがれるという拷問中の拷問。
背の高い女の人は圧が凄いから怖いんだよ！！！ジンとか北斗とかナヴィアはいいんだけど！！
「Aだからあれだけで済んだんだよ、俺達はもうちょっとやばい」
「そりゃそうだろ俺美少女なんだから」
「ねぇこいつあと1時間くらい図書室に置いてきてもよかったと思う」
「めちゃくちゃスーパーハイパーごめんなさい」
今ここで二人に置いていかれたら割と本気で泣き叫ぶ。
見捨てないで〜とタルに抱きつけばはいはいといなされる、俺は子供か何かか。
「ほらいつまでも情けない顔晒すのやめなよ、ぶさいく」
「はぁぁん？！おま、俺の顔見てブサイクとか極刑だろ！死刑死刑！！」
「私刑の間違いでしょ、うるさい」
「むきゃーー！！ナヒーダ！こいつやばい！！」
どどど、と栽培部の部室に駆け込むと、声が聞こえていたのかナヒーダがクスクスと笑っている。
ティナリやアルベドがまたか、みたいな顔してるのなんか解せぬ。
しかしそんな事はお構いなしに小さいが何故か包容力のあるナヒーダに飛び込んだ。
「うえぇぇぇんナヒーダぁぁ！！あいつ！俺の！顔を！！」
「はいはい、お話は聞いてあげるから落ち着いて頂戴A」
「すんません」
あまりにも俺の反応が幼稚すぎる事に気づいたので少し落ち着いた。
でも酷いと思う、絶世の美少女に向かって不細工とかないだろ頭湧いてんのか。
「酷いと思わん？！この顔に不細工だぜ？世界一不適切な言葉だろ！！」
「貴方、確かに見目は素敵よ…中身は何よりも残念だけれど」
「聞こえてるよナヒーダ、いい加減泣くよ」
「それより貴方に渡していた種の方だけど…」
「俺の泣き言より研究結果の方が大事ってマ？？」
この世は不条理だ…と泣きながらナヒーダから預かっていた種を渡した。
元素を駆使した特別な仕様になっていて、あとは俺が元素を使えば咲く。
「素晴らしい出来ね、きっと明日の入学式で旅人達も見てくれるはずよ」
「ナヒーダは弟妹に免じて許してやるけど放浪者はガチで許さん」
「鳥頭だから忘れたと思ってたのに」
「は〜い死刑、処刑しま〜す！！！♡」
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作者名：光 | 作成日時：2024年1月22日 22時
