美少女と理想 ページ28
「Aさんの事が中学からずっと好きでした！俺と付き合ってください！！」
「ごめんなさい」
「即答！！」
そんな事言われたって…だってタイプじゃないし。てか俺昼飯の途中だったわ腹減った。
…まぁ一応俺の事良く知らない人だし一人称私使って早めに切り上げたい。
あいつらなら俺の昼飯食うよ。
「り、理由を聞いてもいいですか…」
「うーん、私自分より強い人がタイプなの」
「Aさんより…？そんなの男子の殆どが…」
「言っておくけどタルより強いからね」
「ゑ？？」
宇宙背負っちゃった目の前の多分中学からの同級生、ごめん顔覚えてない。
こちとら前世執行官補佐だぞ？タル以外の執行官にも駆り出される事があったんだからそれなりに強くないとやっていけねぇじゃん。
1位のやつには呼ばれる事なかったから楽だったけどね！俺マッチョになっちゃう！！
まぁ今も腹筋くらいは割れてるしちょこっと筋肉もついてるし。
「…やっぱりタルタリヤみたいな人が好み？」
「へ？何でタルの名前が出てくるの？」
「いつも一緒にいるし、幼馴染だって聞いた…」
「さっきも言ったけど自分より強い人がタイプなんだよねぇ」
こういうよくわからん読みしてくる奴が一番めんどくさいんだよ…よくわからない。
タルは俺より弱いだろうし、それに前世の記憶の色々が邪魔してこちとら恋愛なんて考えた事ないわ！！
何や前世男で今世女て！ごっちゃなる！！糖分プリーズ！！
「んじゃ、私戻るね」
「あ…うん、」
「勇気いるのに告白してくれてありがと！気持ちは嬉しいし受け取っとくね」
じゃーねーと手を振りながらその場から去って、2段飛ばしで階段を駆け上がって教室に滑り込む。
「やっぱり食われてる！」
「お、おかえり〜」
「おかえり〜じゃねぇんだわ！俺の！チョコメロンスティック！！」
「1本残ってるから落ち着きなよ」
「1本しか残ってねぇの？！」
6本入りなのに1本しか残ってないとか悲しすぎるやろ流石食べ盛り男子高校生。
空も最近沢山食べるからな〜、まぁ男子高校生なんてそんなもんか。
「んで？断ってきたの？」
「うん、タイプじゃないし」
「その毎回出てくるAのタイプって何？」
「俺より強い事」
タルと放浪者はあーねと興味なさそうに弁当に手を付けだした。
この自分から聞いといて興味無くすの良くないわ、くそ。
「え、顔は？」
「俺の顔面偏差値に敵う奴いないじゃん」
「確かに」
「納得するな」
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作者名：光 | 作成日時：2024年1月22日 22時
