美少女と春 ページ27
(高1軸)
「門デカ…しかも学生証通さないと入れないとか駅の改札かよ」
「防犯設備が整ってていいじゃないか、変質者ほいほいのAにはぴったりだよ」
「うっせ、まぁいいや早くクラス表見にいこ」
タルを引き連れて新入生でごった返しているクラス表の張り出し会場に足を運ぶ。
「…見えん」
「150前半のAには難しいかな」
「キレそう」
「肩車してあげようか？」
「頼むわ」
よじよじタルの肩に乗っかって随分と高くなった目線で自分の名前を見つけ出す。
こう見えて視力超いいから、両目2.0とかチートですいぇーい。
「あー4組だ、んでタルは…また同じクラスかよ」
「何年連続？」
「小1からだから…10年目」
「腐れ縁もここまでくると怖いんだけど」
「怖い話をするにはまだ寒いんだよなぁ」
まだまだ俺の萌え袖が人工じゃないもん、良かったね全人類まだ俺の萌え袖続くよ。
肩車のままタルの髪を弄りつつ運んで貰う、こいつ髪質めちゃくちゃいいな。
癖っ毛を抑えていると、前方に知ってる顔が。やばいめっちゃ手振っちゃった。
「ヌっさんとフリーナ！お前ら何組だったの」
「僕3組！でも、ヌヴィレットは4組だったんだ…」
「ん？って事は同じクラスじゃんヌっさんよろ〜」
「え？！A達も4組なのかい？！そんなぁ…」
「その話題の前に突っ込むべき所があると思うのだが私が可笑しいのか？」
「感性ばっちりだよ何もおかしくない」
おかしいなこいつら息ぴったりだ、変身中にワンパンされた側とした側なのに。
あれか？水元素共鳴ってやつか？仲まで回復するのか？そんなバナナ。
「先日ぶりだなA、公子殿」
「フリーナと水龍もやっほ〜！」
「あ！飲兵衛詩人と頑固爺、お前ら何組？」
「俺は1組だ、こっちの飲兵衛詩人もな」
「フリーナに脅威が及ばないようで何よりだ」
「待って僕今水龍にさらっと脅威って言われたんだけど」
「事実だろう」
「水龍がさらっと…これが水龍ジョーク？」
ごめん、ごめんじゃんそんな図った様に固まらないでよ、泣いちゃうよこの美少女。
タル顔見えねぇけど鍾離が「こいつこんな顔できたんか」みたいな顔してるからやべぇ顔してるのだけはわかった。
「…教室移動しよっか」
「…ウン」
「もう喋らないでね」
「…ワカッタ」
しょぼんとしながらタルに連行されて校舎に向かった。
「最後まで誰もツッコまなかったがやはり私が可笑しいのか？」
「時機に慣れるよ、水龍」
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作者名：光 | 作成日時：2024年1月22日 22時
