美少女と友達 ページ3
「ゆずれもんにするか…いやここはコーラか？」
「Aじゃん、何してるの？」
購買で飲み物片手にうんうんと唸っていると背後から声をかけてくる金髪の長身男子。
赤のパーカーとピアスの似合う男、トーマ。ちなみにクラスは高校入ってからずっと一緒。
前世は確か社奉行神里家に使える家政夫的な何かだった。今はでっけぇ屋敷で何かやってるらしい。知らんけど。
「よっすトーマ。これとこれで迷ってんの、トーマならどっち？」
「あー、俺ならこっち。あれ、タルタリヤは？払って貰えばいいのに」
「トーマでさえあいつを財布認識してて草。あいつは置いてきたわ」
事の経緯を話すとトーマは呆れた様なちょっと面白い様な顔をして、静かに俺のクラスへ手を合わせた。
何、俺は人殺しか何かなのか？？
「まぁあの生徒なら保健室行きになったがな」
渡り廊下から何とも優雅な姿で俺たちに近づく男、鍾離。こいつもクラス一緒。
トーマでさえデカいのにもっとでかい奴がきちゃったら俺の可愛さが際立っちゃうだろ〜！
「出たな妖怪海産物排除野郎！」
「そんな事言ったらAは野菜排除野郎になるが？？？」
「残念でした〜俺はもう野郎じゃないで〜す、学年一可愛い美少女で〜す」
「世も末だね」
「それは俺もちょっと思った」
中身50代の酒飲み童貞おっさんやぞ、外側はくっそかわいいトレンド最前の美少女だけど。
トーマに選んで貰った方のジュースと菓子類を会計して貰っていると横からすっと千円札を出された。おいこらトーマ。
「そういえば今度の入学式って誰入ってくるんだっけ」
「俺の所は魈と甘雨、それから堂主だな」
「多いね〜、俺の所はお嬢が入ってくるよ」
「おいトーマ払っちゃったよ」
お釣りを渡すとなんとか受け取ってくれた。そういえばそっかもうすぐ後輩が入ってくるのか。
俺の双子の弟妹達も入ってくるからこれで学校でも弟達とキャッキャうふふできる訳だ。
「空と蛍も入学準備始めてるよ、クラスを心配してたけどな」
「知り合いばかりだろうしあの二人なら誰とでも仲良くなれるだろう」
「は〜不埒な輩が俺の弟妹に手出さないように今から校長に泣き落としでクラスに盗聴器つけてもらおうかな」
「顔面乱用やめなさい」
俺の弟妹は俺より可愛くてかっこよくて国宝なんだからな？！舐めんなよ？？
「俺としては早く魈に入学して貰いたい」
「お前に海産物野郎とか言えなくなるじゃん」
「それを望んでるんだが？？？」
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作者名：光 | 作成日時：2024年1月22日 22時
