美少女と嫉妬 ページ11
「ねぇAさん、ちょっといいかしら」
「んむ？？はいは〜い今行きますよ〜っと」
昼休み、教室の入り口に何人かの女生徒が不機嫌そうに俺を呼んだ、なんだこの美少女に何か用か？？
まぁ腕組して数人で屯ってるって事は俺のファンではないというわけで…
「え、行くの？あれ見るからにやばい奴じゃん」
「行かないとめんどくさいんだよな〜あれ。今日は千織パイセンと予定あるからさ」
「私の事パイセンって呼ぶのやめてくれない？」
「無理」
「服一着追加で」
「ちょまって勘弁！それだけは！！」
千織とトーマと駄弁っていると廊下から早くしろと声が上がった。
うるさいな〜、苛ついてる君達の勝手で俺の事呼び出してる癖に大人数だからって調子乗っちゃって。
てこてこと一人で大人数の後ろをついて行けばまぁ案の定というか何というか…体育館倉庫ですよえぇ。
「ベタ〜、超ベタじゃん何昨日女児誌でも読んだ？」
「うるさいわね！っていうかそんな事より！」
リーダー格であろう毳毳しい女子が口を開いたのを皮切りに周りの女子も喚き出した。
この女子達の共通点は誰かしらのファンクラブに入ってる事、このリーダー格は確か綾人。
皆の物だの調子乗るなだの暴言をぴーちくぱーちく好き勝手言われるのにも飽きた。
つかこの美少女の貴重な昼休みをこんな事に使いやがって！！死刑！！
この時間で何人が俺に告白できたか！！昼休み俺の事呼び出そうとしてた奴かわいそう！！
「…言いたい事はそれだけ？」
「はぁ？！アンタ…っ！ちょっと顔がいいからって調子乗ってんじゃないわよ！！」
「…ってぇなこのアマ、調子乗ってんのはお前らだろうが…この顔で何百万動くと思ってんだ」
「なっ…！！」
「ってかさぁ…タルや綾人達は物じゃないから。お前ら片思いの分際で粋がってんじゃねぇよ」
なっがいネイルのついた手でビンタしてきた女を避けることなく受ける。絶対切れた、最悪。
俺のこの顔に汚い手で触んじゃねぇこのドブス。
「っていうか、ちょっと顔がいい…だっけ？何それ、ちょっとじゃないでしょ超顔がいいの間違いだっての！」
「ぶはっ！！」
集団に向かって苛ついた事を述べていると入り口付近で吹き出す声。あーあ、やっぱついてきてる。
「気配バレバレで〜す、もうちょっと上手く隠れてから出直せ〜」
「心外だね、私達はAが心配で来たというのに」
「嘘つけこの詐欺師」
「？？？」
「CVは口より物を言うんだよ」
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作者名：光 | 作成日時：2024年1月22日 22時
