赤に翻弄され ページ39
「なるほどね」
「何がです?」
「いいえ、何も。」
なんだよ!なるほどって!私の格好そんなにおかしいですか!
折角、おしゃれしたのに…
赤いセーター、ちょっと捲ったジーパン、スニーカー。
髪を束ねて、ちょこっとお化粧をした。
……!べ、別にオシャレは彼のためじゃなくて!
恐る恐る安室透氏を見上げると、見たことのないギラギラした目で私を下から上へ舐めるように見てきた。
ここは私の家の前。わざわざ白いお車で迎えに来てくれたのだ。
……いや、家を出たら、居たんだよ。怖いわ。
チッ、イケメンは着る服もいいのかよ…
ベージュのトレンチコートとハイネックに黒いズボン。足が長くて、スタイルいいし、肩幅広いし、顔が良くて、顔が良いし……
「赤、似合ってます。」
「……あ、ありがと…ございます」
突然褒められて、一瞬、私だけの時間が止まった気がした。けれど、なんとか声を振り絞る。
が、が、頑張った甲斐があった…
いや、違う!お、お出かけなら、オシャレしなきゃでしょ!?そうだよね!ね!
火照る顔、それが恥ずかしくてより赤くなっているのか、だんだん暑くなってくる。
見られたくなくて、顔を両手で覆う。
「照れてるんですか?」
「ち、違いますっ!」
顔を上げて反論するも、意地悪そうな笑顔がこちらに向いていた。
視線を逸らして、また顔を覆う。
「安室透氏のバカ。」
「可愛いです。」
「誰にでも言うんでしょう?」
「嫉妬?」
「あああ!やめてください!恥ずかしい!先乗っててください!落ち着くまで乗りませんから!」
「はいはい」
はいは2回だ!!と言ってやりたいが、あまりにも暑くて体の中の水が全て蒸発しそうだったので、やめておいた。
1分だったぐらいに、落ち着いたと思ったが、今から乗る車は安室透氏とのデート直行便だと思ったらまた熱くなって、3分経っても治まらず、5分後ぐらいに安室透氏にズルズル引きずられて、車に乗せられた。
「うぅ…拉致ですよ、立派な犯罪です」
「いちごのデザートは美味しかったでしょう?」
「反則ですっ……!!」
勿論、助手席に座らせられ、隣には稀に見るイケメンという生き物が座り、アクセルを踏む。
なるべく安室透氏の方を見ないようにするも、ガラスに反射して見える安室透氏にまた顔に熱が集中した。
51人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白亜(プロフ) - 深月さん» ありがとうございます!頑張らせていただきます (2018年12月4日 19時) (レス) id: f49322fecc (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - このジン好きすぎる!笑 続き楽しみにしています! (2018年12月4日 11時) (レス) id: 8705ebf4fc (このIDを非表示/違反報告)
白亜(プロフ) - りずりさん» コメントありがとうございます!頑張りますw (2018年11月10日 15時) (レス) id: f49322fecc (このIDを非表示/違反報告)
りずり - 続きが楽しみです!頑張ってください(●・ω・●) (2018年11月10日 14時) (レス) id: f9e3d4f71f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白亜 | 作成日時:2018年10月7日 10時