HUNTER×HUNTER短編集！作っちゃった！てへっ★ (ページ37)

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掃除屋２（３７）ページ37

ｷﾙｱ「お！やってきた！おせえぞ！」

貴『次期当主さん…僕を呼び出すから何かと思えば…なんです？これ。』

ｷﾙｱ「お前暇だろ？付き合えよ。」

貴『付き合うって…このゲームにですか』

床に落ちていた四角いプラスチック。

耳元で降ってみるとカラカラと音が鳴る。

彼の目の前にあるのは大画面のテレビだ。それに繋がれているのは…箱？

ｷﾙｱ「お前ゲームも知らねえの？仕事出来るのになあ」

知らなくて悪かったな。

僕が不満そうな顔をしても、気にせず彼は彼の隣に来いと床を叩く。

画面を見ると、彼のコントローラーの操作に合わせてキャラクターが動いていた。

ｷﾙｱ「ま、1回やればわかるだろ」

そのコントローラーをいきなり渡され、仕方なく見よう見まねでやることにした。

ーーーーー

ｷﾙｱ「なっんっでっ！？」

貴『コツを掴めばなんとかいけますね』

ｷﾙｱ「初見でその強さ！？」

案外機械というのも悪くない。彼が僕に負け続けて必死にがんばる姿は見ものだ。

殺し屋である彼と掃除屋の僕がこんなことをしているのが、なんだかおかしくて笑えてくる。

貴『わざと負けましょうか』

ｷﾙｱ「ふざけんな！勝ってやるよ！手は抜くなよ！」

貴『りょーかいしました。じゃあ遠慮なく』

ｷﾙｱ「は！？さっきのでも本気じゃないのかよ！」

それから数時間、やっと彼は僕に勝てた。

ｷﾙｱ「よっしゃぁ！！」

貴『んー、目が痛い』

ｷﾙｱ「もう疲れたのかよーもっとやろうぜ？」

子供らしいのはいいが、あまりやりすぎるのは良くないだろう。

貴『今日はこの後やることあるんですよ。それにそろそろミルキさんとかイルミさんとか呼びに来るでしょうし…』

ｷﾙｱ「ちぇー…また来てくれる？」

部屋を出ようと立ち上がると、彼は寂しそうに俯きながら、呟く。

殺し屋の子供とは思えないほど、純粋な気持ちが伝わる。普通に遊んでほしい、そんな気持ちが。

貴『いいですよ。またやりましょう、このゲーム。』

彼の頭を撫でてやろうかと思ったが、遠くから感じる気配に手を引っ込めた。

ばっと顔を上げて、嬉しそうに口を緩ませていた。

ｷﾙｱ「絶対だな？約束！！」

そんな満面の笑みに、思わずクスッと笑ってしまった。

貴『ええ、約束は守りますとも』