HUNTER×HUNTER短編集！作っちゃった！てへっ★ (ページ34)

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弟の立場（３４）ページ34

ｸﾛﾛ「姉さん…」

貴『なにかしら。』

ｸﾛﾛ「そっち、男湯だよ。」

貴『今日からこっちが女湯だ。いいな。』

ｸﾛﾛ「無理だよ、姉さん。」

貴『決定事項だ。』

ｸﾛﾛ「無理だからあ！」(cv:宮野真守)

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貴『クロロ。私の化粧水はどこだ。』

貴『クロロ。私の髪ゴムはどこだ。』

貴『クロロ。修学旅行ごっこしないか』

見ての通り、俺の姉さん、血は繋がっていない、は俺に頼りっきりで、ドンくさくて、アホだ。

俺が小さい時はよくついてまわっていたが、どうやら最近はついてまわられているようだ。

時々顔を歪めてお腹を抑えることがあり、心配して聞いてみると何もないと答えるだけだった。

そんな彼女とお出かけをと思い、この旅行を楽しむことにした。

ｸﾛﾛ「姉さん」

貴『なに？』

ｸﾛﾛ「手、出して」

貴『一体なんだ……っ！？』

無防備な彼女が差し出した手。

俺は二の腕をつかみ、押し倒した。

痛くないように、彼女の後頭部をガードして。

貴『……なんの真似だ。クロロ。』

お仕事モードの彼女は少し怖い。何を考えているのか、俺でもわからない。

だが、それでも…

ｸﾛﾛ「俺のこと、男だと思ったことないでしょ。」

貴『お前は性別上、男だろう。』

疑問符を浮かべる彼女にため息をつく。

抵抗しない彼女は、わかっていない。この状況下に置かれたのにも関わらず、俺を男として見ていない。

ｸﾛﾛ「男はみんな、狼って言葉、知らないの？」

耳元で囁いても、彼女はただくすぐったいと身をよじるだけで、未だに疑問符を浮かべ続ける。

貴『クロロ、お前の言っている意味はさっぱりだ。私が男に負けると言いたいのか？』

彼女のお仕事モードは途切れず、半ギレだ。殺気も強くオーラがにじみ出ている。

そんな彼女にここぞとばかり、弟モードに入らせてもらう。

ｸﾛﾛ「姉さん…俺はあなたが心配で…」

なんて、目を潤ませれば、すっと仕事モードが切れてた。ああ、わかりやすい。だって、オロオロしているんだもの。俺の下で。

貴『す、すまない。気付かなかった…だ、だから泣くな…』

この人はどんな時でも俺の泣き顔に弱い。それを知っていて、俺は…

ｸﾛﾛ「じゃあ、キスして。」

貴『ああ、喜んで』

俺はびっくりして、押さえつける力が弱くなった。それを見計らった彼女は、俺の後頭部を抑え、俺の口を塞いだ。