HUNTER×HUNTER短編集！作っちゃった！てへっ★ (ページ25)

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フィンクス（２５）ページ25

カランコロン

手に持つグラスの氷が緑色の液体の中でぶつかりあう。

その液体は葉っぱを乾燥させ、抽出したもの。

お茶だ。

けど、それ以外に、強い睡眠薬が入っている。

貴『これ、飲まなきゃいけない？』

「え？え？なんで？どっちでも構わないよ」

私の目の前に座る彼氏がキョドった。

貴『突然ですが、私は貴方と別れようと思います』

「そうなんだー…ってええっ！？き、昨日の会いたくて仕方ないってそういうこと！？」

そんなこと言った？

睡眠薬盛るくらいだ。
…テーブル離れた時に見ちゃったし。

誰かに受け渡し、あんなことやこんなことするつもりなんだろうな。

それかそのまま私とランデブー…勇気のない男ほど嫌いなものはない。

言えばいいのに。ピーーーーしたいって。

「こま…じゃなくて嫌だよ！」

貴『私、これから用事あるの、だから手を離して』

「じゃ、じゃあ、これからホテル行こう！」

貴『既成事実を作りたいだけでしょ？私、そういう男嫌いなの。』

「せ、せめてキスだけでも！」

貴『あんた、情けないわよ』

「嫌だああぁああああああ！！」

貴『や、ちょ、離しなさいよ！』

足に縋り付いてきた彼に呆れつつ、気味悪く思いつつ、極力暴力にならない程度に足を動かす。

そんなことをやっていると、体が宙に浮いた。

「ほかの客に迷惑だ。いい加減にしろ。」

私を抱きかかえた人、それはとても目つきが悪い人でした。

ーーーーー

「もう変な男に引っかかるんじゃねえぞ」

貴『いや、あの、お名前だけでも』

「そんなに知りてえか」

ああ、とても知りたい。

いつも怖いやつがいいことするとすげえいいことに見える為か、めっちゃ素敵だ。

貴『も、ちろん』

けど、さっきより、重大なことを聞くような感じに…

「フィンクス」

貴『あー！！幻影…』

「シー」

…燃える。物理的に燃える。

なんで怖い顔なのに近くに素早く来て、口元に人差し指持ってきてんの！！

「消さなきゃいけなくなるだろーが」

…理由が怖い！！でも好き！！

貴『あ、あなたの…』

ﾌｨﾝ「あ？」

貴『伴侶にしてくれませんか！』

ﾌｨﾝ「何言ってんだ。お前みたいな女、俺が貰うわけにはいかないだろ」

貴『え』

ﾌｨﾝ「…俺には勿体ねえ…」

貴『…死ぬ。』

ﾌｨﾝ「あ、おい！」

目の前が真っ暗になった。けど、温かいのは伝わってきました。