HUNTER×HUNTER短編集！作っちゃった！てへっ★ (ページ23)

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女？男？（２３）ページ23

貴『何見てんだ、あぁん？』

「ヒィッ」

看守「威嚇しないでちょーだい！」

貴『黙れ、ババア』

看守「アタシはジジイよ！！」

ある監獄からある少女が出所する。

彼女が犯した罪は、一組の夫婦を亡きものにしたこと。

何を思ってそんなことをしたのかは、誰も知らない。

看守「シャバの空気はどう？」

貴『まずい』

看守「口が悪いわね！頑張りなさいよ！」

背中を押され、一歩前に出る。

彼女の目の前にいた金髪の中性的な顔立ちの青年がいた。

貴『クラピカ…？何故ここに』

ｸﾗ「一人では何も出来ないだろうと思ってな」

貴『………あっそ』

青年は、横を通り過ぎた少女のあとへ続き、クスリと笑った。

ｸﾗ「照れてるのか？」

貴『その口に爆弾でも詰めてやろうか』

ｸﾗ「相変わらずだな」

ーーーーー

「このこの目を売れば…」

「わしらは安泰じゃな…」

私の耳に入ってくるのは不吉な言葉。

いつもより寝かしつけるのが早くて眠れなかった。寝なくて正解だった。

コイツらは、私らを道具としてしか見ていないらしい。

隣でなんも知らない無垢な子供が寝ているのだ。

やるべき事は、決まっていた。

「なにしてるの？」

貴『みてわかるだろ。あんしんしろ、おまえをねらうやつはいない。』

「なんで、なんで…！」

泣くなら泣けばいい。

何も知らないのだから。

けど、折角守ったのに…

貴『…いつまでついてくるつもりだよ』

ｸﾗ「君と私の家はこっちの方向だ」

貴『お前と暮らすなんて一言も…』

ｸﾗ「私が勝手に決めた」

相変わらずなのはそっちもだ。

そんな軽口を叩けるわけもあるまい、あの日助けたはずのアイツはこいつじゃない。

なのに…

いつの間にか俯いていたのか、ぶつかりそうになった瞬間、後に手を引かれた。

顔を上げると、呆れたように微笑むクラピカが間近にいた。

気づけば、彼の腕の中だ。

ｸﾗ「…やっぱり昔の君とは違うな。どうしてしまったんだ？」

は？

貴『何言って…』

そんなはず、だって彼女は…

ｸﾗ「まさか…覚えてない…？」

貴『同じ名前なだけじゃ…』

ｸﾗ「ツバキ」

思い返せば、私の名前を呼ぶのは、アイツぐらいだった。

貴『クラピカ…お前男だったのか』

ｸﾗ「……はぁ…阿呆だな」

貴『は、はぁ！？』