HUNTER×HUNTER短編集！作っちゃった！てへっ★ (ページ18)

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マチ（１８）ページ18

マチside

どうやら誰かに後をつけられてるらしい。

オーラがぼやけて見えないのに、姿だけははっきりしている。

馬鹿だな、あたしの後をつけて何がしたいのかもわからない。

からかってみるか。

暗い路地裏まで来るが、相手に動きがない。

マチ「！」

振り返ると、ちょうど1メートル少し離れたところに奴は立っていた。

貴『僕と話したくなった？それとも警戒してるの？』

マチ「警戒するのは当たり前だ。お前はどうしてあたしの後をつけてた。」

奴の格好は、人の後をつけるための格好ではなかった。それはあたしに見つからないようにするとかバレないようにという気遣いが一切ないのだ。

そして、あたしの正体を知っているかのような反応でもある。

奴のオーラがぼやけていたのがはっきりしてきた。

貴『んー、強いて言うなら気になったから』

その目はまっすぐで、あたしの心を見透かしてしまうほど綺麗だった。

そのせいか、心臓がどくりと大きく鼓動した。

一歩後退れば、奴も一歩踏み出した。

貴方side

貴『幻影旅団』

ああ、今反応したね。

そうか、君は幻影旅団なんだ。

マチ「あたしを殺す？」

貴『そんなことしないよ。』

彼女との間合いを瞬時に詰め、手を取り、跪く。

驚いた顔も素敵だ。

貴『もしよろしければですが、僕と一緒にお茶でもどうですか』

マチ「どうして行かなきゃならない」

貴『嫌なら拒否して構わない。諦める、今日はね。』

マチ「これっきりにしてくれる？」

貴『そうとは限らないけど、君が望むなら。』

僕はわざと寂しそうな表情を作った。

ああ、優しい君は、気持ちが揺らいだ…

見て分かるさ、手が少し震えていて、僕を見れば、瞳が揺れる。

マチ「仕方ない。」

彼女は僕の様子を伺いながら、歩き始めた。

ーーーーー

マチ「アンタ、蜘蛛を知ってるんだろう？」

貴『ん？んん。』

パスタを食べながら返事をする僕に、あったかいコーヒーを片手にあきれた様子だ。

貴『んー、ここのパスタ、美味しいね。はい、あーん』

マチ「どこまで知ってる？」

貴『食べないの？』

マチ「聞いて…むぐっ」

口を開けた隙に、無理矢理突っ込む。

怒ったような顔で咀嚼する彼女にキュンとした。

貴『ね？美味しいでしょ？』

マチ「…まあまあ」