決めた覚悟 ページ22
中 「止めるかと思っていたがな」
「…止められませんよ、あんな顔を見てしまっては。大切な人のために決めた覚悟を見てしまったら…止められません」
中 「そうか、」
「私もきっと、その時が来たら同じ顔をして、選択をするだなって思いました」
中 「そうだな…」
Aは今にも泣きそうだった。中堂はそんなAの手を握りしめることしかできなかった。
ピリリリリッ
中堂の携帯が鳴り響いた
中 「なんだ?」
ミ 『あ、中堂さん、鈴木さんと一緒ですか?』
中 「さっきまでな…」
ミコトと久部がこちらに来るのがわかった
ミ 「鈴木さんは?!」
中 「行った、犯人のところへ…」
ミ 「犯人…?」
中 「彼女にあげたネックレスをしていた女が葬儀場に来ているらしい」
ミコトと久部はありえないという顔をして、葬儀場に走って行ってしまった。
雪が、ちらついてきた。
遠くから悲鳴が聞こえてきた、そしてサイレンの音も…
Aはそれがなにを意味しているのかすぐに理解をした。そして、涙が溢れ、声を押し殺して泣いていた。中堂も薄暗い空を見上げながら、泣いているAを自身の腕の中へと抱きしめた。
ミ 「っどうして…どうして止めなかったんですか?!」
ミコトは服が血に染まったまま、中堂とAの元に駆け寄り、問いただした。
中 「殺す奴は殺される覚悟をするべきだ」
ミ …っそんな話をしてるんじゃない!…鈴木さんの人生の話をしてるんです!Aもなんでっ!…人を殺させてっ!」
「…私には、止める権利が、ないんです」
ミ 「なに、それ…?権利ってなに?」
「…同じだから、です。…彼は、人生をかけて選択をしたんです。」
ミ 「わからないよ、意味が…選択って…」
中 「思いを遂げられて、本望だろう」
ミ 「…っ納得、できません!」
中堂は腕にAを抱きながら、Aは中堂の腕に抱かれ涙を流しながら、ミコトの問いに答えた。
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理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (9月17日 20時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - すっごい面白いです! できれば完成されてほしい! (2018年9月26日 17時) (レス) id: be6e874527 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - いよいよ今日でドラマ最終回!結末がどうなるのか気になりますが小説の最後(完結)も気になります。完結まで、まだまだ先かと思いますが無理のない更新で頑張って下さい! (2018年3月16日 17時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - <つづき>また「見えるのはゴミ」でミコトと久部の会話で「ミスをは久部の考えていることが理解できず…」の「ミスをは」とは?『三澄』のことでしょうか?スミマセンが確認後、訂正お願いします! (2018年3月16日 3時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - <つづき>「葛藤」では「…無理にまきこまれるひ必要はない」の『ひ』は要らないのでは?<つづく> (2018年3月16日 3時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユエ | 作成日時:2018年3月7日 0時