結婚 弐拾弐 ページ22
次の日、私はいつもの時間に起きて台所の方へ向かった。
「 あ、美桜さま!おはようございます。 」
「 えっと … おはようございます、センラさん。あの … 」
「 ? … … 嗚呼 … 実は昨日のことがあって心配で … 今日は少し早めに来てしまいました 」
私が なぜ今日はこんなに早いのか なんて失礼なことを聞こうかどうか迷っているとその真意を汲み取ってくれたようで、理由を話してくれた。
心配してくれたセンラさんに昨日のことを話すと表情が少し明るくなり、 “ それじゃあ手伝います ” と言ってくれる。
嬉しくなって お願いします と私が言えば 任せてください とセンラさんが言った。
そして私たちは朝食を作る準備に取りかかる。今日は焼いた厚揚げとだし巻き玉子に、きんぴらごぼう、葉野菜のごま和え。あとは白米と味噌汁だ。
「 それにしても若旦那さまも美桜さまの手料理が食べたいのなら正直に仰ればいいのに 」
「 … いえ、そういうわけではないと思いますが … … 」
センラさんとそんな他愛のない話をしながら朝食を作っていく。
… 改めてみるとセンラさんはとても手際がよく、動きに無駄がない。
「 … 美桜さま?どうされました? 」
「 あ、いえ … その、無駄がない動きで凄いなって … 私なんて素人ですから、 」
そう言えばセンラさんは少し目を瞬きさせてこちらを見る。
「 美桜さまも充分凄いですよ。だって優しいじゃないですか。
普通はこんなこと使用人に任せるのに自ら率先してやってくれてますし … 。 」
そう返したセンラさんは優しい笑みを向けてくれていた。
そして “ もうそろそろ若旦那さまも起きてきますし、急いで準備しましょう ” と言って止まっていた手を再び動かし始めた。
「 … 私は … 何も出来ないから … 」
そんな私の誰にも聞こえないほどの小さな呟きは誰に拾われるでもなく静かに消えていった。
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順位がまた何回か更新されたそうです。
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幻夢しづね - fubukiさん» 良かったです〜!いやいや私よりもfubukiさまの作品のほうがいいですよ(((本人様に本人様の作品進める人間)) オリジナル展開、、、!楽しみにしてます~!!私も頑張らねば、、、 (2023年1月2日 22時) (レス) id: 92b5bfb4f2 (このIDを非表示/違反報告)
fubuki(プロフ) - 幻夢しづねさん» 原作が一緒なら似てしまうのも仕方ないので全然大丈夫ですよ!それに私のほうはもう少し後からオリジナル展開に突入していくので気にしないで更新してください … !!というかむしろ幻夢しづねさまの作品を読みたいくらいです(( (2023年1月2日 22時) (レス) id: aa8bfadd28 (このIDを非表示/違反報告)
幻夢しづね - わ、同じことをしてしまっているのですが大丈夫ですかね?お相手様は違うのですが、作品が似てしまってしまっています、、嫌な気持ちになられるのであれば、消させていただきます、。私より素敵な文章ですごく好きです。(?)私の幸せな結婚、素敵な作品ですよね〜 (2023年1月2日 21時) (レス) id: 92b5bfb4f2 (このIDを非表示/違反報告)
fubuki(プロフ) - あむちゃ@らい親衛隊さん» 返信が遅くなり申し訳ございません … !!お気遣い感謝です、ありがとうございます … ! (2022年9月6日 22時) (レス) id: e29e86d185 (このIDを非表示/違反報告)
あむちゃ@らい親衛隊 - 把握いたしました…!作者様のペースでご自愛くださることを願っております。いつまでも待っておりますので体調が万全になり次第更新お待ちしております🙌 (2022年7月29日 17時) (レス) @page25 id: 253b53d835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:吹雪咲彩 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel
作成日時:2022年2月19日 14時