【 utit 】拝啓、わたしの辛い日々【 urtnk 】

結婚 拾漆 ページ17

「 うらたんが俺らのことを思って美桜さまに警告しとるんは分かる。けどな、そんなありもしないことを疑われるのは辛いことだなんて、うらたんが一番分かっとるやろ 」


… 嗚呼そうだ。ありもしないことを疑われるのは気分が良くない。それは一番分かっているつもりだ。


「 あともう大丈夫やない？ “ 俺らの部屋戻す ” の。 」


“ 美桜さま、絶対うらたん含めて俺らのこと眼中にないやろし ” と言い出すセンラ。

… 確かにもういいかもしれない。だがアイツのことをまだ何も知らないからコイツらに手を出さないとは言いきれない。
だからアイツが手を出さないと判断できるまでもう少し待て、と伝えた。

するとセンラは少し顔を歪めた。


「 いやまあええけど … 俺らがおらん間に不当な理由で美桜さまのこと追い出さんといてよ？坂田も俺もあの子の事、結構気に入っとるんやから 」

「 … 俺がそんなことする奴に見える？ 」

「 あの現場見たあとやから充分見えるで 」


またド正論を食らった。心が痛い。

*・.・*・.・*・.・*・.・*
美桜視点


「 そんなことが … 」

「 あの … 、こんなお見苦しいところをお見せしてしまい申し訳ございません、朝食も … 」


食材を無駄にしてしまったと思って暗い気持ちになる。だが坂田さんは きょとん とした顔で “ どうして謝るん？これはうらさんが悪い気が … ” といってきた。

紫髪の方――――――志麻さんはそんな私たちの … いや、私の様子を見て


「 … 謝りすぎや。そんなに謝ってたら謝罪が軽くなるで。そんなことも分からんの？ 」


と鬱陶しそうに言ってきた。
謝罪はしすぎれば軽くなる … 確かにそうだ。だけど九重家では気にさわることをしてしまえば謝ること以外許されなかった。
何か言えば口答えをしたと見なされ、折檻されてしまうから。
その癖がついてしまっているのか、私はまた口を開いて謝罪の言葉を口にしてしまう。


「 ぁ … も、申し訳、 」

「 やから謝りすぎると軽くなるって言っとるやろ。脳がないんか 」


ああ、私は他人を不快にさせてしまう疫病神か何かが憑いてしまっているのだろうか。

それか、もしくは私が疫病神なのかもしれない。
そうでなければこんなに他人を不快な思いにさせるわけがないのだから。

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