夜兎族最強の子が大正時代に行った件について

三十八話 ページ47

ー夜ー


行方不明者が多発しているからか、日が落ちてから人を見なくなった。まぁ、その方がいいけどな。


私達は、凛が言っていた村の近くの山に向かった。



宇｢にしても、今回の鬼共は派手に趣味が悪ぃな。子供ばっかり狙ってんだろ？｣


『らしいな。まぁそれが、鬼の趣味なのか山にいる人間の趣味なのかは定かではないが、どちらもいい趣味はしてなさそうだ』



もしその人間を見つけたら、大声で幼児趣味の変態野郎って呼んでやろう。


なんて話していると、山の付近まで辿り着いた。…が



『鬼がいるな。しかもあの配置、まるで…』


宇｢山に入らせないようにしてるみたいな感じだな｣



そこにいる鬼共にそんなことを考える知恵があるとは到底思えない。つまりは、



『…人間が、指示した？』


宇｢そう考えるのが妥当だろうな。どうする？俺様が派手に蹴散らしてきてやろうか？｣


『んー……そうだな。じゃあ、半分ずつにするか。右の十体はお前が。左は私がやろう』


宇｢派手に了解だ。んじゃあ、いくぞ！｣



ﾀﾞｯ



鬼｢何だ、お前。ここから先に入る事は許さない｣


『別にいいさ、許されなくとも。貴様等を倒してから入るだけだからな』


鬼｢嘗めるなよ、人間！｣


鬼｢人間如きが俺達鬼に勝てる訳ねぇだろ！！｣



あ"ー、知能が無いやつはこれだから嫌いなんだ。ただ闇雲に攻撃すればいいと思ってる。


自分達は鬼なのだから、人間如きに負ける訳が無い。


確かに、殆どの人間がそれに当てはまるだろうな。鬼殺隊が例外なだけで。


……だが、



『生憎、私も"人間"ではないのでな』



夜兎族舐めんな。



ｻﾞｼｭｯ


ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝｯ



『よし、終わり終わり。意外と早く終わったな。音柱の様子でも見に行くか』

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