【薄桜鬼】恋色桜 【短編集】

「一人に」【幕末土方歳三】　甘々　*神無（かんな）様* ページ24

歳三side

俺は今、自分の部屋で書類を片付けている。
３時間以上はやったと思うんだが、まだまだ書類は片付きそうにねぇ…


歳三「はぁ…」



俺がため息をつくと、襖の外から俺を呼ぶ声がした。

『土方さん？Aです』
歳三「Aか…入っていいぞ」
『失礼します』


Aはゆっくり襖を開けて入ってきた。
そして、俺にお茶を差し出した


『どうぞ』
歳三「すまねぇな、A」
『いえ、私は土方さんの役に立てればそれでいいんですから』
歳三「そうか、すまねぇな。明日はお前と一緒に出掛けようと思ったんだが…
ちょっと、明日は無理そうだな…」


そう俺が言うと、お前は微笑む。



『気にしないでください、それより土方さんは自分の体をもっと大事にしてください！』
歳三「わかってるよ…大丈夫だ」
『本当ですか…？では、私はこれで。お仕事頑張ってくださいね』
歳三「あぁ、ありがとな」



そう言ってAは出て行った。
俺は今Aと一緒に暮らしている。
Aはいつも俺を心配してくれる、嬉しいことだ…
だが、いつも俺は思う。
俺よりももっとあいつを幸せにしてくれる奴がいるんじゃないかと…
俺は本当にあいつを幸せにしてやれてるのか、と…




いや、今は考えるのは止めよう…
さっさと仕事を済ますか



歳三「よしっ！」


俺は気合を入れて書類の整理を始めた。

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