【薄桜鬼】暗殺者『桜姫』其の弐 (ページ23)

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△第陸拾参章▼ ページ23

(藤堂ｻｲﾄﾞ)

帰りが遅いってことで土方さんに頼まれて、Aを捜しに左之さんと新ぱっつぁんと町に出る

永倉「まったく、何してんだAは…」

原田「迷子じゃねぇか？w」

藤堂「いやぁ;;」

そろそろ3人で手分けすることに

そして歩き初めて比較的すぐ、フラフラしてるAの姿が見えた

藤堂「あ、いた！左之さん新ぱっつぁん、こっち！」

2人に声をかけてから近付くと、脇腹から大量に流血しているのに気付いた

藤堂「って、Aどうしたんだよ！？その怪我」

A「平助…ハァ…ハァ…ごめ、ん…」

そう言って俺の方に倒れてくる

藤堂「え、お、おい！」

意識がない…！？

とりあえず傷口を布で塞ぐ

すぐに血が滲んできてあんまり効果が無さそう

駆けつけた2人は目を見開いた

永倉「な、何があったんだ…」

原田「まず早く屯所に運ばねぇと！」

新ぱっつぁんがAを抱え、俺達は後を追う

今気付いたけど、俺の服も血でべっとりしていた

Aって貧血なんだろ？
これってマジでヤバいんじゃ…

屯所に着くとすぐ、山崎くんと千鶴に手当てをお願いした

で、俺らは土方さんから事情聴取を受ける

藤堂「━━━━━ってわけで…何であんな怪我してたのかは分かんない…」

土方「そうか…っ…」

どこか悔しそうにする土方さん

外出許可を出したことに後悔してるみたいだ

永倉「土方さんのせいじゃねぇよ」

原田「おう。今はAの無事を祈ろうぜ」

土方「…あぁ」

(沖田ｻｲﾄﾞ)

部屋の外が少し騒がしい

そろそろ夕食の時間かなぁと思って縁側に出ると、出掛けたと聞いていたAの部屋に光が灯っていた

沖田「あれ？帰って来たなら声かけてくれたっていいのに」

襖に手をかけると、中から声が聞こえてきた

雪村「山崎さん、大丈夫でしょうか…？」

山崎「これはかなり、厳しいだろう…」

開けちゃいけないような気もするけど、やっぱり気になって襖を開ける

山崎・雪村「！」

布団に横になるAが目に入る

顔が青白い…

沖田「ねぇ…どうしたの…？」

恐る恐る聞くと、千鶴ちゃんは俯いた

山崎「実は━━━━━━━」

座ってAの頬に手を添える

少し温もりを感じることにホッとして、立ち上がる

沖田「とりあえず2人とも、夕食食べに行こうか^^」

部屋を出て縁側を歩く

自分が今どんな顔してるか分かんないけど、

『Aにあんな怪我を負わせた奴は絶対に許さない』

そんな思い、復讐心でいっぱいだった…