私の居場所は…【薄桜鬼】【ブラザーズコンフリクト】

３話 ページ4

───『Aが俺達兄弟に対する態度と彼らに対する態度が違うからだよ』



さっき言われた言葉が頭から離れない

私と兄弟たちとの溝は深まることはなく大きくなっていっている


そのことは薄々気づいていた

昔は兄弟たちが大好きだったのに今は兄弟たちに対して“大好き”という感情が湧かない



貴「はぁ…」



総司まだ来ないつもり?



総司からのメッセージを見て少し頬が緩んだ



A今から行くよ



支度を整え部屋を出た

すると、ばったりと絵麻さんに会った



絵麻「あ、Aちゃんおはよう」


貴方「おはようございます」



ああ、そうか

絵麻さんを見てわかった気がする


私が兄弟に対して壁を作っているのは絵麻さんがいるからなんだ


だが、それは決して絵麻さんが悪いわけじゃない

きっとこれは私の小さな嫉妬なのだろう



絵麻「どこか出かけるの？」


貴方「ええ、まぁ」



最終決戦が終わり、自分の元の時代に戻ったときに

自分の居場所がこの家から、兄弟からなくなっていたから


私がいた場所は絵麻さんの場所になっていた


私より絵麻さん


薄々気づいていたけど、本当は気づきたくなかった

だけど、つば兄の発言でそれは確実へと変わったんだ


リビングを示す階へエレベーターが止まると絵麻さんは微笑んで言った



絵麻「気をつけてね。行ってらっしゃい」


貴方「！…行ってきます」



絵麻さんが好かれる理由はわかる

だって本当にいいい人なんだもの


優しくて気遣いもできて


そりゃ、兄弟が絵麻さんを好きになるのもわかるよ


だけど、私はこんな時でも醜い心をしているんだ



総司達まで絵麻さんの方に行ったらどうしよう…って

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