こばなし。 ページ16
◉珍しくAが髪を結んでいた話。
「雪姉は髪を縛らないんですか?」
『そうだねえ。
でも暑いと縛りたくなるなあ』
秋田はAの髪を見て唐突に尋ねた。
『ぶっちゃけ面倒だからかな。
括るなら鯰尾とか乱に頼むし…』
「括ってみてもいいですか?」
『いいよ』
秋田はAの後ろに行くと、毛先が紺色になっている銀髪をサラサラと触り出した。
指を通したり、不器用に三つ編みしたりと遊び出した。
「出来ました!」
『わぁ、ありがとう』
秋田は彼女の髪を高く括り上げた。
首元はスッキリとし、彼女は秋田を膝に乗せた。
ユラユラと前後に揺らして遊んでいると、内番を終えた骨喰と鯰尾がやってきた。
「あ、髪結ってる」
「兄さん、内番終わったんですか?」
「ああ、遊んでいたのか?」
『そー。
似合う?』
「似合ってるよ!」
「おやつが出来たと言っていた」
「ほんとですか!」
秋田は目を輝かせて先に厨へむかった。
『今日なおやつは何かな』
「なんだろーね」
『…この手は何でしょう』
Aも向かおうとしたが、鯰尾に腕を掴まれ引き寄せられた。
「おやつよりこっち食べたい」
『え』
「俺も」
Aは鯰尾と骨喰にいつもは見せない首筋を噛みつかれ、動けなくなるまで食われたとさ。
end.
◉好きなもの
「好きな食べ物は?」
「「『肉まん』」」
「好きな色は?」
「「『紫紺色』」」
「好きな景趣は?」
「「『春』」」
「好きな事は?」
「「『兄弟と遊ぶ事』」」
「好きな人は?」
「鯰尾と雪」
『骨喰と鯰尾』
「雪と骨喰」
「鯰尾の好きな所は?」
『私と骨喰に笑いかけてくる所』
「いつも一緒にいてくれる所」
「うわあ照れる」
「骨喰の好きな所は?」
「偶に甘えてくる所がすごく可愛い」
『独占欲が強い所、甘えてくるって事に似てるかも』
「……」
「『(照れてる)』」
「Aの好きな所は?」
「「全部」」
『嬉しいけど何か違う気がする』
「触れたら嬉しそうにしてくる所とか」
「弱い所に触れるとイイ顔にn…『ストップストップ‼』」
「顔真っ赤〜」
「こういう所も」
「3人とも好きすぎるでしょ」
「しかも前半全部同じ…」
「凄いですね
」
「偶には離れてみたらどうだ?」
『和泉守さん、堀川君いなくなったら廃人になりますよね』
「そんなに柔じゃねぇよ!」
沖田土方組+粟田口三つ子の会話。
end.
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作者名：せーら | 作成日時：2021年4月18日 22時
