【刀剣乱舞】ずおとばみとゆきと ② (ページ14)

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ごじゅうきゅう。ページ14

「いい加減にしろ、審神者」

ﾋﾟﾀ…と香奈の首に冷たいものが添えられた。

「あなたがその気なら俺達もやらなくちゃいけないので」

骨喰は本体を香奈の首に添え、鯰尾は言霊の所為で動かなかったAの体を遠ざけた。

「っ…」

「雪の言霊を解け」

「言霊…?」

「早くしろ」

ﾊﾟﾘ…と音がすると、短刀達がまた慌てだした。

「落ち着けって!」

「骨喰兄さんっ、しっかりしてください‼」

「鯰尾兄っ、大丈夫だから‼」

香奈が震えながら骨喰を見ると、目が赤くなっていたのに驚いていた。
鯰尾の方も見ると、暗闇でも分かるぐらい赤く光っていた。

「失礼するぞ」

ｶﾞｯと鈍い音が3つ部屋に響き、三つ子は倒れた。

「怪我はないかい、主」

震えていた香奈に優しく声をかけたのは、石切丸だった。
そして遅れて一期もやってきた。

「骨喰っ鯰尾っA!」

「寝かせただけだ、朝には目が覚める」

「三日月殿……、もう少し優しくしてあげてください」

「すまんなぁ、加減を間違えた」

「主、言霊の解き方は分かるかい?」

石切丸が問うが、香奈は首を横に振った。

「じゃあ落ち着いて…、霊力の糸が見えるかい?」

「……青っぽい糸ですか?」

「そう。
それを切るように手を振って」

香奈は言われた通り、見える糸を切った。

「どうだい、三日月さん、一期さん」

「…はい、大丈夫です」

「ああ、良くやった」

三つ子はそのまま寝かされ、香奈は隣の粟田口の部屋に移った。

「気分はどうだい、主」

「私は大丈夫です」

「申し訳ありません、主殿。
3人が何かしたようで」

「あっいや……、どっちかっていうと私がやったというか…」

香奈はさっきの話をしたら、全員何とも言えない顔になった。

「人の子よ」

「は、はい」

「暫くあの3人に近付かないことを勧めるぞ。
下手をしたら、命を散らす」

「でも…」

「言霊ほど嫌なものはないからな」

三日月はそれだけ言うと、また隣に消えた。

「元気出して主さん!
今は難しいきもしれないけど、時間かければいつか仲良くなれるよ‼」

「そうだぜ、大将。
友情も一朝一夕で出来るもんでもないからな」

「ありがとう、乱ちゃん、厚君」

(疲れただろう)
(ゆっくり眠るといい)