【薄桜鬼】響恋唄 (ページ4)

今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:9,524 hit

＊弐夢ページ4

蝶子「…で、この娘、どうするんだ」

芽生「そうですね。」

二人は何かを考える。

考える度にどんどん時間が経過される。

蝶子「この世界は私たちの時代じゃないからどうもこうも出来んな…」

ポツリと言った瞬間…。

「あれ、羅刹が倒れてる？もしかして、殺ったの君たち？」

いきなりひょこりと出て来たのは紛れもない新撰組のひとりだった。

茶色の髪の人に吸い込まれそうな藍色の髪の男。

蝶子「…………新手のナンパか……？」←

芽生「明らかに違いますよね！？」

「何こそこそしてるの？」

と黒く笑った。
そこまで気に食わなかったのだろうか。

「いい加減質問に答えろ。」

蝶子「……？私達職務質問されているの？」←

芽生「さっきそれとは違う質問されましたよね！？もう私が答えるので黙ってて下さい…」

「まだ？」

茶色の人にまた黒い笑が表れる。

芽生は深く溜め息を付いた。

芽生「さっきの質問の答えですよね。…そこの羅刹は確かに私たちが先程倒したものです」

「なら、この羅刹を見たんだね？」

芽生「そうなりますね。｣

「…悪いがこいつらを見たのなら屯所まで来てもらう」

芽生「嫌ですよ。こっちだって忙しいのですから(鞄どっかに落としましたし…)」←

蝶子「…という事だ。では、失礼する。」

何かを察したのか蝶子は後ろを向く。

その時、何かが月に反射された。

それは直ぐ後ろでされていたものだ。

キラッと光る刃。

そこにも男がいた。そして、刀を向けられていた

「逃げるなよ、背を向ければ斬る」

そこには漆黒の髪を持つ男がいた。

それはとても美しく冬なのに狂い咲きの桜に見えた。

蝶子「……人に刃を見せるとは良い度胸だな」

芽生「本当ですよ。私たちは忙しい、てさっきも言いましたよね？」

そう言い、するどい目つきで新選組の二人を睨みつける。

冷静ながらも、苛立ちの雰囲気を漂わせる蝶子と芽生の髪は風で舞い上がる。

それも桜をみせてしまうほど美しい光景だった。