【薄桜鬼】響恋唄 (ページ11)

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＊玖夢ページ11

「ｶﾞﾗｯ｣

蝶子・芽生「！！」

芽生「貴方は…！」

沖田「なーに二人でこそこそしてるの？…まぁ別に事をどうこういうつもりはないけど。」

沖田「もう夜も更け始めてる。体冷やさないうちにもう寝ろとさ。

　鬼の副長さんの命令だし、君たちもさっさと寝たほうが身のためだよ。」

蝶子「あ、あぁ。わざわざ布団まで敷いてもらってすまないな。」

沖田「そのお礼は一くんに言ってね。二人の布団を用意しろっていったのは一くんだから。」

蝶子「そうなのか…本当にかたじけないな。ありがとう。」

芽生「まぁ、一言くらいだけならお礼を申し上げてさしあげますわ。」

沖田「ﾌｯ…おやすみ。また明日。」

「ｽﾄｯ｣

「「………」」

二人の間にふと沈黙が走る。

先程の式神を見られてしまったのではないか、と内心焦っていたのだ。

蝶子「そんなに不安そうな顔をするな。きっと大丈夫だ。」

芽生「でも……」

蝶子「もしものときは私もいるから、な？今日のところはここまでにして寝よう。」

芽生「…そう、ね。ありがとう、少し心が安らいだわ。」

蝶子「よかった。…おやすみ。」

芽生「えぇ、おやすみなさい蝶子。」

数分もすると芽生からは規則正しい寝息が聞こえた。

その様子を蝶子は少し口をゆるめながら見つめていた。

そして、そっと芽生の頭を撫でた。

明日、朝起きればきっと今日のことを事情聴取されるだろうと蝶子は予測していた。

少しばかり不安もあるけど、きっと大丈夫。

何かあった時は必ず私が芽生を守る。

気持ちよさそうに寝る芽生の寝顔を一人見ながら、そう心に決心したのだった。

……ふと目をを瞑り、蝶子も深い眠りへと落ちて行ったのだ。