【ハイキュー!!】先輩。俺、弟じゃないんで【国見英】Part2

言葉と感触 * ページ34

国「でも、食べなきゃダメ」




少し強い口調でそう言う英。





国「栄養とらないと...また倒れるよ？

合宿に参加できなくてもいいの？」





あ「...！


よくない...」





国「じゃあ、ちょっと待ってて」







それから少しすると、英は片手に何かを持って戻って来た。


そして、僕のベッドの横に膝立ちする。






国「はい」





あ「...ん？」





スプーンに玉子粥？を乗せて、僕の前まで持ってくる。





国「何やってるの...口、開けて。


それとも口移しがいいの？」




あ「ふえっ!!?」





なんでそこで口移し...!!?



そう思った僕は、咄嗟にスプーンに口を運んだ。





あ「...おいしい」




英って結構な料理上手だよね...。









案外早く食べ終わった僕は、暇を持て余していた。





あ「あきら...ひま...」




国「ならたくさん寝て早く元気になって」




正論ですね...。





国「俺はボーッとしてたり視界が暗かったらすぐ眠たくなるけど」




分からなくもない...。






国「とりあえず、部屋を暗くしようか」




英はカーテンを閉めて電気を消す。




あ「いがいと、くらい...」





国「少しすれば寝れると思うよ」





そう言いながら僕の頭を撫でる英。


なんか、僕しょっちゅう撫でられてるな...。






まぁ、撫でられると安心しちゃうわけで。



僕はいつの間にかウトウトしてきていた。




まぶたも重く、ゆっくりと下がって閉じていた。









国「Aさん...？」





英の声が聞こえる。




なぁに...？



そう言いたくても、声は出ない。







国「...ほんと、いつまで経っても無防備だね。



そんなだから、色んな人に狙われるんだよ」






何の話だろう...。







国「俺の隣でこんなに安心しきってるのは、やっぱりAさんにとって、俺が『弟』みたいな存在だから？」









ねぇ、英。









国「俺の気持ちには全然気付いてくれない」









どうして、そんな悲しそうな声で話すの？









国「俺は、ずっとAさんの事＿＿＿」









僕が...なに...？









国「...Aさんが俺の事を弟として見れないようにするから






＿＿＿＿覚悟しておいてね」









『おやすみ』という言葉と、一瞬唇に触れた感触を最後に、僕は意識を手放した。

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