昔から * 国見side ページ16
国「A先輩の料理、毎日食べたいです」
あ「英ってそんなに料理できなかったっけ?」
俺の言葉に対してこの返事。
鈍感もここまで行くと逆に凄いと思う。
他のことは鋭いのにな......。
厄介な人を好きになってしまったと、思わず苦笑した。
あ「?」
俺が苦笑してるからか、不思議そうな表情のA先輩。
国「何でもないですよ。冷める前に食べましょう」
あ「そうだね」
A先輩が作ってくれたオムライスを、色々話ながら食べ進めた。
......美味い。
それから食べ終わって、また二人で話していた。
あ「もう11時前だよ?英、眠たくない?」
国「帰ってきて寝たんで、まだ大丈夫です」
正確には授業中も、だけど。
あ「そっか...とか言って、本当は授業中も寝てたんじゃない?」
国「え...」
図星だった。
あ「昔から変わってないよ、そういう所」
そう言って先輩は悪戯っぽく笑う。
なんか...見透かされてる。
そう思うと、何故か対抗心が出てきた。
国「そう言う先輩も、昔から変わってませんよ」
あ「えっ?」
これは、今日A先輩が帰ってきてからずっと思ってた事だ。
.
.
.
.
国「先輩...今日、何かありましたよね?」
あ「あ、きら...?」
先輩は隠してるつもりだったんだろうけど。
国「...泣いた、でしょ?」
俺の言葉に、目を見開く先輩。
少しの沈黙の後、先輩は困ったように苦笑して言った。
あ「なんで分かっちゃうかなぁ...」
英には敵わないね、と言って、悲しそうに顔を歪めた。
あ「先月の試合で色々問題が起きて...チームに亀裂が入ってたんだ。
でもね、今日烏野のエースとリベロが戻って来たんだよ」
小さな声で、ポツポツと話し出した。
あ「凄く嬉しかった。やっと、揃ったんだって。
でも...
今の皆を見て仲間っていいなって思う半面...」
そこまで言ったところで、俺は静かに先輩を抱き締めた。
国「また、思い出したの?中学の時の事」
あ「ん...」
Aさんは、中学の時、部活のメンバーからいじめを受けていた。
あ「皆の事は大好き...でも...
_____信じるのが、怖い」
『仲間って、なに...?』
虚ろな目でそう言っていたAさんの顔が脳に浮かぶ。
国「大丈夫だよ。Aさんには俺がいる。
それに烏野にはあんな奴ら、いないんでしょ?」
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*雛菊*(プロフ) - まっ赤な死兎さん» 仲間ですね!僕も国見ちゃん大好きです♪ストーリー的に今は国見ちゃん出せないとこなんですけど、これからも宜しくお願いします! (2015年2月2日 16時) (レス) id: 986e610f5f (このIDを非表示/違反報告)
まっ赤な死兎 - 私国見ちゃん大好きなんです。(o^^o)だから楽しく読ませてもらってます。更新頑張ってください。 (2015年2月2日 0時) (レス) id: 1013d42cb6 (このIDを非表示/違反報告)
*雛菊*(プロフ) - くにみん☆さん» ですよね(^_^;)町内会チームとの試合が終わったので、そろそろ無理矢理にでも出そうと思いますwwありがとうございます! (2014年12月13日 12時) (レス) id: 986e610f5f (このIDを非表示/違反報告)
くにみん☆ - 国見ちゃん空気ですねwww更新がんばってください (2014年12月13日 12時) (レス) id: 6cca70617b (このIDを非表示/違反報告)
*雛菊*(プロフ) - 心葉さん» そうなの?wありがとー!頑張って書くぜ(`・ω・)+ (2014年11月26日 20時) (レス) id: 986e610f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*雛菊* | 作成日時:2014年11月24日 15時