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「誰が目黒くんだ…?」



説明しよう。




私は彼の顔を知らない。
なんとなくシルエットと声は、頭に浮かんではくるが
全然誰が誰だか分からない。




コージにヘルプの電話をしようと携帯のロックを解除したとき





「なにかお困りですか?」



どこか見覚えのある背の高い人が声をかけてきた。


「え、ラウール?」




ラ「Aちゃん…?え!久しぶり!」



目の前で爽やかに笑う彼は、当時と変わらぬ優しい声をしていた。




目「Aさん?」




ラウールの視線は私ではなく、頭上に向けられていた。
私もその視線を追うと、これまた高身長で、テクノカットの男が背後にいた。


「わ!すいません。」



とっさに身をよけると、あら不思議。



重心が後ろに移動し、倒れそうになる。



「おっと。」




そしてこれまた、あら不思議。



テクノカットくんが助けてくれた。


なにこのラブコメみたいなシチュエーション、とツッコミたくなるような体勢に心底焦った。


しかしどうやらそれは私だけのようで、テクノカットくんは平然として私の体勢を整え、
シチュエーションを通常モードに戻した。


「すみません…。」

目「ほんと、おっちょこちょいなんすね。」

クールな顔してさらりと失礼なことを言った声には、聞き覚えがあった。

「めめ、お探しだよ。」


ラウールからの紹介のとおり、このテクノカットくんが、めめこと目黒くんであるようだ。

目「どうも」

「…どうも」



ラ「なになにどんな関係!?」

ラウールが目を輝かせている。


目「お前はなんでいるんだよ。っていうか、ラウールとAさんって知り合いなんすか?」

ラ「え〜いいじゃん。会いたかったくせに!僕とAちゃんは、幼馴染だよ!ね!」


「う、うん!」

目「え、ラウールって、海外に住んでたんじゃなかった?Aさんもそうだったんすか?」


正直、あまり人には話したくなかったのだけど、幼馴染であるラウール本人がその場にいるのに話さないほうが不自然だ。

「うん!出身は日本なんだけど、10歳かな?のときから、親の都合で海外に住んでたの、その時からの知り合い。」


でも、知らなかった。

ラウールが一緒の大学にいたなんて。


私は、逃げるように日本に戻ってきたから。

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設定タグ:向井康二 , 目黒蓮 , 岩本照   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:晴子 | 作成日時:2022年1月28日 21時

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