3 ページ3
.
なんで、こんなことになったんだろう。
『まぁまぁ、テキトーにくつろいでて。
コーヒーと豆乳どっちがいい？』
そこはコーヒーか紅茶じゃないの？
なんで豆乳？ってツッコミは
緊張からくる震えにかきけされた。
それもこれも、ついさっき。
お茶菓子を手渡した瞬間に。
ぐいっと突然腕を引っ張られて。
『せっかくだから一緒に食べようよぉ』
そう甘い声で言われたもんだから
なにも言葉が出せなくて頷いてしまったからだ。
あそこでお断りしておけば、
こんなことにはならなかったのに、、、。
落ち着いた茶色のソファの隅に座り込み、
震えている手を押さえつける。
男の人の部屋に、ましてや芸能人の部屋に。
入るのなんてもちろん生まれて初めてで。
なに、どうしたらいいの？
なんで、いま私ここにいるの？
そんなことばっかり考えていると、
コーヒーを持った伊野尾慧がキッチンから現れた。
目の前のテーブルにそれをことりと置いて、
それからふわっとマシュマロみたいな甘い笑顔。
それだけで私の心臓はもう破裂しそうだ。
なんなのこの男は _______ ！！
いますぐ帰りたい、なんなら実家に帰りたい。
そんな思いを払うような、優しい声が聞こえた。
『ごめんね、無理に誘っちゃって。』
「、え、」
『高橋さん、男の人ニガテだったりする？』
「え、な、んで、」
図星をつかれて驚いた。
そんなにコミュ障発揮してたかな。
『手も声もずっと震えてるし、
大学生ってことは下宿でしょ？
この近くの大学って女子大しかないしさ。
もしかしたら慣れてないのかなーって。』
なるほど。どうやらこの人は
私なんかよりもずっと頭がいいみたいだ。
「、、、あ、えと。すい、ません。」
『いえいえ、こちらこそ。(笑)
や、もう25にもなるとさ、
お菓子1人で食べんのとか寂しいわけよ！
だから無理やり誘っちゃった、ごめんね？』
あはは、なんて明るく笑って、
それにさ と伊野尾慧は続けた。
『きみは、俺に興味なさそうだから。』
そう言ってまた伊野尾慧は笑ったけど、
なんだか少し寂しそうだった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1282人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わこ - 自分もそし誰見てます！伊野ちゃんめっちゃかっこいいですよねこれからも更新頑張ってください！ (2016年8月29日 1時) (
レス) id: 3a8b3b935d (このIDを非表示/違反報告)
海 - またまた続けてのコメントですみません...。 36のここの台詞 なんで照れ隠ししかできない私は 相変わらず可愛くない 濁点必要ないのではないでしょうか？ (2016年8月29日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
海 - また続けてのコメントですみません(>_<) 同じく33のここの台詞 私の声に謎ダンスをピタッとやめた伊野尾さん。 なぁに？とでも言いたげなクリクリの目がこっちを見た。 のが抜けてますよ？ (2016年8月29日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
海 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 33のここの台詞妖怪体操のニセモノみたいな謎ダンス、 だけど本当に喜んでくれているだって なんだかこっちまで嬉しくなる。 んが抜けてますよ？ (2016年8月29日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
海 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 いきなり夜遅くにすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが... 2のここの台詞 肌は雪みたいに白くて、すらりと 伸びる手足は私より細いさえもする。 気を入れてはどうでしょうか？ (2016年8月28日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆ る り
| 作成日時：2016年5月20日 1時
