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知 念side
『体が男でも、あの並外れた顔面だよ。下さえ隠せばどうとでもなるし……
________まぁ、俺に依存するだけさせて捨ててやろうかな(笑)」
その言葉を言い終わる前に扉をあけ放ち、
スマホを耳に押し当てて下衆な笑みを浮かべるそいつに掴みかかりながら
僕は、頭の片隅に愛する彼を思い浮かべた。
ああ、いのちゃんってば……きっとさっきあんなこと言ってたけど本当は違ったんだろうな。
こいつと話してる時の顔、 “恋してる” って顔でさ。
僕、 『やっぱり勝てないな。』 って思いながら見てたんだよ。
齋藤くんの、声も、顔も、仕草も、全部が……
いのちゃんにとってはかけがえないもので。
きっと愛されたがり屋のいのちゃんのことだから、そういうことをするときも
相手をいっぱいに感じたいとか
抱き締めてもらったままがいいなとか
……たくさんたくさん、考えてたんだろうなぁ。
「痛った……!!……ちね、んさん……!」
「いのちゃんは……、」
「……は、……? 」
「いのちゃんは、
テキトーだし、
面倒臭いし、
意地っ張りだし、
頑固だし、
物凄くうざったいこともあるけど……。
だけど……そんなしょうもない理由で
いのちゃんのこと……
僕の大好きないのちゃんのこと……!!
モノみたいに扱っていい理由にはならないんだよ!!!!!!」
喉が熱くて、火がつきそう。
齋藤くんへの怒りと一緒に、いのちゃんへの愛しさがいっぱいに込み上げてきて
「……やっぱり……すきだよ……。」
僕の気持ちは、正真正銘……これで正解なんだ。
躊躇うことなんてないんだ。
やっと整った結論に力が抜けた僕の横を、走って逃げようとする齋藤くん。
「おっとぉ……。」
その瞬間、どんっ、と鈍い音が鳴り……後ろからは気だるげな声。
「………ありがと、涼介。」
「いいってことよ。」
部屋の扉の近くで、軽く殴られたのか気を失っている齋藤くんと『いたいなぁ…… 』と少し赤くなった拳をさする涼介。
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ひまちぃ(プロフ) - 明日さん» わわ、お返事遅くなってごめんなさい🙏💦コメント頂けて凄く嬉しいです!!ありがとうございます!!今あるリクエストが終わったら書かせて頂こうと思いますので、今しばらくお待ちください!! (8月6日 12時) (レス) @page26 id: aaba219193 (このIDを非表示/違反報告)
明日(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいてます。『いたいのいたいの、とんでいけ。』が大好きで、いのちゃんに激萌え。JUMPくんも激萌えです。『いたいのいたいの、とんでいけ。』ないのちゃんの再登場を待ってます。せひ、よろしくお願いします。 (2023年2月22日 20時) (レス) id: d0260f9968 (このIDを非表示/違反報告)
ひまちぃ(プロフ) - なるみさん!!リスエストありがとうございます!!喜んで書かせていただきます(*゚▽゚*) (2021年8月6日 8時) (レス) id: aaba219193 (このIDを非表示/違反報告)
なるみ(プロフ) - 今回もおもしろかったです!伊野尾ちゃんを可愛く書いていただきありがとうございますw あのリクエストなんですけど、メンバーの誰か二人が伊野尾ちゃんを奪い合う(?)お話を作っていただけると嬉しいです!長くてすいませんm(_ _)m (2021年8月5日 23時) (レス) id: b1feebb6da (このIDを非表示/違反報告)
ひまちぃ(プロフ) - なるみさん!!ありがとうございます!!やっぱりそういったコメントもらえるとすごく嬉しいです!!これからも頑張ります(*'▽'*) (2021年7月27日 18時) (レス) id: aaba219193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひまちぃ | 作成日時:2021年3月9日 16時