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？side
俺は、貴方が好きでした。
きっと心の底から、貴方に恋をしていたのです。
『涼介！！』
『ちぃっ！！』
独り占めしたいとは、思いませんでした。
それくらいで嫉妬なんてしませんでした。
それでも、俺は貴方が好きでした。
少しだけ、貴方の端整な横顔を盗み見て
その温かく、柔らかな手に触れて
“ その先 ” を、口に出してまで望まずとも
俺は誰より貴方を愛していたのです。
『伊野尾ちゃん、愛しているよ。』
『俺も、山田が好き。』
人々が謳う恋の定義に当てはまらずとも、
まるで炎の様に燃え盛る様な感情を抱かずとも、
穏やかに、
和やかに、
俺は確かに、貴方に恋をしていたのです。
他の誰よりも貴方の笑顔を望んで、
貴方が愛を囁く度に心を躍らせて、
指を絡ませているこの時間がずっと続けばいいのにと思うのです。
肌を重ねたいとは願わなくとも、
その頬にそっと口を寄せる事が出来たなら、
それで貴方が笑ってくれたなら
どんなに幸せなんだろうと、
幸せ、だったのだろうと
未だに貴方に恋をしている俺は
終わりの無い禅問答の如く巡り巡る言葉に揺られ
貴方が俺に与えた無理難題を今も尚解き明かしているのです。
周りから、
気の迷いだと諭されようと
親愛だと嘲笑されようと
事実、同性であろうと
俺は貴方が好きだった。
この気持ちに言葉など必要なかった。
気がつかなくても困らなかった。
それでも、
『今はこれしか渡せないけど。』
胸に湧き上がるこの気持ちに、
試しに名前を与えてみたら、
何故か幸せな気持ちになってしまったのです。
愛おしく、思えてしまったのです。
俺は貴方が好きでした。
俺なりの、恋でした。
俺なりの、愛でした。
俺は確かに、
「……山田が、すきだったの……。」
許されざる罪を犯してしまう俺を、どうか
貴方だけは、許して欲しい。
貴方だけは『何故』と問わないで欲しい。
貴方だけは、
山田だけは、
俺を、
「……分かって、欲しかった。」
それだけで、良かった。
．
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ぽぽ - 何回も何回も読んでは泣いてを繰り返しています。最終話まで必ず待ち続けます！ (2023年4月2日 14時) (
レス) @page22 id: 2356846dec (このIDを非表示/違反報告)
ひまちぃ(プロフ) - ぬんさん» コメントありがとうございます！！内容自体も模索しながらの執筆となりますが、これからも楽しみにしてもらえると幸いです💓 (2022年9月13日 6時) (レス) id: aaba219193 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 何回読み直してもめっちゃ泣けるほど好きです😭結末がどうなるのかめっちゃ気になってしょうがないです！！ひまちぃ様の作品全部毎回読み返すくらい書き方が好きです！最終話まで待ち続けます👮 (2022年9月13日 0時) (レス) id: 9851ed22ed (このIDを非表示/違反報告)
ひまちぃ(プロフ) - mojyabucchantさん» コメントありがとうございます！！こんな超超超亀更新作品をそんな風におっしゃっていただいて嬉しい限りです！！なるべく更新続けていけるように頑張っていきます！！ (2022年9月7日 21時) (レス) id: aaba219193 (このIDを非表示/違反報告)
ひまちぃ(プロフ) - ふぅいさん» 返信非常に遅くなってしまい申し訳ありませんでした。コメントありがとうございます！！一文字一文字何度も読み返して嬉しさに感じ入っております……。ふぅいさんのお言葉に私もモチベを刺激されながらこれからも精進して参ります！ (2022年9月7日 21時) (レス) id: aaba219193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひまちぃ x他1人 | 作成日時：2021年8月11日 22時
