取引はいかが？ ページ38
「さてと……時にラドルさん。」
「はい？」
ふと寮長が落ち着いた声で言った
「期末テストの勉強の調子はいかがですか？」
「あぁ！順調ですよ。この調子ならきっと百点が取れます。……勿論油断は大敵ですが。」
「順調……ねぇ？」
「アーマーは見ないでください！」
ニマニマと体を支えるアーマーをみるイデア寮長に僕は顔が赤くなる
これがなければ今僕は指先一つ動かせない
それくらい満身創痍なのだ
「随分と一位に固執しているご様子……何か夢でも？」
「えへへ……人に言うほどのことじゃないですよ。」
僕はそう言って頬をかいた
人気者になりたいからだなんて人前では恥ずかしくて言えないよなぁ
「なるほど……」
寮長は少し考え込んだ顔をしたがすぐにニコッと笑って言った
「ところで、盤石な体制は作っておいたほうがよろしいでしょう。取引しませんか？僕と契約すれば必ずや貴方を学年一位に導いてみせましょう！」
「契約って……」
僕は少し苦笑いした
一位って、人気者って、ズルしてなるものではない
それこそランドールの二の舞いになるようなものだ
それに、自分の力で一位を取らなきゃ意味がない
「すみません。折角のお話ですが僕は自分の力だけで一位を取りたいんです。夢のためには……ズルなんてしたらかっこ悪いから。」
僕はきっぱり断った
「おやおや……それは残念ですね。」
寮長はそう言って笑った
その目を見て背筋がゾッとした
なんだろう……
なんか怖いな
鳥肌がたったようで僕は両腕を擦った
「と、とはいえ！僕魔導光学が苦手なのでそこはちょっと心配なポイントかなと……」
「なんですと！」
「おわっ。」
黙ってみていたイデア寮長が口を開いた
机をバンっと叩いて立ち上がる姿に寮長も少し驚いていたようだった
「い、イデアさん？」
「ちょ、ホントにテスト大丈夫なの？魔導工学が足引っ張って点落とすとかないよね！？」
「だ、大丈夫です！毎日予習復習はかかしてませんし……」
「いいやダメだ！心配すぎる！ここは一つ拙者が教えて……」
「イデアさん初心者にわかりやすく教えられます？途中から全然違う話に飛躍しそうな気が……」
「はぐぅっ……！」
イデア寮長が胸を押さえる仕草をする
なんだかんだ仲良いんだよなこのお二人
「うーん……たしかによくよく考えてみれば拙者も時間取れにくいし毎回毎回ラドル氏に足をお運びいただくのも申し訳なさすぎますな……あ、そうだ。」
ポンっと手を叩くイデア寮長
彼は僕の方を向くと思いだしたように言った
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リゼ - またたびはまたさん» 続きをお恵みください！お願いします！ (2022年9月7日 15時) (
レス) id: d9fc6c506c (このIDを非表示/違反報告)
リゼ - 続きをお恵みください！お願いします！ (2022年7月27日 8時) (レス) @page35 id: d9fc6c506c (このIDを非表示/違反報告)
あんかけうどん(プロフ) - またたびはまたさん» ありがとうございます！励みに頑張りますね！ (2022年6月14日 19時) (レス) id: 8768b9e08b (このIDを非表示/違反報告)
またたびはまた(プロフ) - 3枚目失礼します！これからも更新頑張ってください！ http://uranai.nosv.org/img/user/data/a/b/0/ab06fd1e3d0ca81260806a2186d7b3da.jpg (2022年6月14日 17時) (レス) id: 0846684c6a (このIDを非表示/違反報告)
またたびはまた(プロフ) - イラストかけました！文字数制限があるので2,3回に分けてコメントさせていただきます！ http://uranai.nosv.org/img/user/data/b/6/1/b6176f6e6f230704bddd05aed4a79b3a.png http://uranai.nosv.org/img/user/data/3/6/e/36e1f1aab5fa3f7ed26476f53b74cfb3.jpg (2022年6月14日 17時) (レス) @page33 id: 0846684c6a (このIDを非表示/違反報告)
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