ランドールの魂を宿した僕は転生者6（twst男 not監督生）

強がり（ランドールside） ページ33

「何故テメェが表に出てる。」

「おいおい落ち着けってジャック。久しぶりの邂逅だってのにどぎついぜ。」

「黙れ！」

ゴーストに取り憑かれた生徒達をたのしｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ穏便に気絶させていたその時、突如ジャックが突撃してきて胸ぐらを掴まれ今に至る
全く昔から血気盛んなわんころだと思ってたがここまでとは……
これだから有毛類は嫌いなんだ

「落ち着けって……俺がお前になんかしたか？何もしてねぇよな？ならこれはお門違いってもんだ。手を離しな。お前は俺に勝てやしねぇぜ？実力差がわからない程馬鹿じゃねぇだろ？」

「ラドルはどこだ。」

「おいおい言葉のキャッチボールを知らねぇの？まずはその手を離してお話しようぜ。」

「……」

「はぁ……寝てるよ！寝てるだけ！俺がこの体の主導権持てるのも多分ここでだけだ！ホントにめんどくせぇやつだなテメェはよぉ！わかったら離せワンころ坊や！」

「よかった……」

「ｹﾞﾎｯ……ったく。」

ようやく手を離したジャックを俺は睨む
全くいっちょ前にホッとした顔見せやがってホントムカつく野郎だぜ……

「正義のヒーロー気取りのつもりか？いいか！？元はと言えば俺がラドルになるはずだったのにどっかの誰かさんが横から割り込んできた今こんなに恨まれてる状況なワケ！だから恨むのはお門違いなの！おわかり！？」

「知ってる。」

「はーったくなんて言ったら理解してもらえんのかいやまて今なんつった？」

「知ってる。リリア先輩から教えてもらった。」

俺は目を見開いた
知ってたのかよ畜生
コウモリ野郎が教えたのか？
ちっ、変に手出しされるようなことがなきゃいいが……

「たとえお前が本当にその体の本当の持ち主だったとしても、俺はあいつの親友だ。だから、お前を俺は認めない。いてもいいが表に出てくんじゃねぇ。その体はラドルのもんだ。」

親友……ね

「はいはいあっそ。全くやだね親友なんて軽々しく……」

「あん！？」

「いいか？親友とか、友達とか、そんな交友関係すぐに崩れ去るんだよ。」

かつて俺にもいた
親友……その言葉を口にするだけで体が重くなる
その言葉に縛られ、重石をかせられるようなそんな感覚
裏切った罪悪感からか、すぐに忘れ去られた喪失感からか、今となってはもうわからん
だが一つ、言えることがあるならば

「親友なんてくだらねぇな。そんな関係、一突きしちまえばすぐ壊れるぜ。」

「……っ！」

「そこまで言うなら精々足掻きな。最も、お互い裏切らなければの話だが……なぁ？」

俺は努めて強気に言った
心の弱さを、強がりを、悟られぬように……

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