ランドールの魂を宿した僕は転生者6（twst男 not監督生）

怖がらせ方（ランドールside） ページ13

「！」

「チッ……！」

突然ジャックが殴りかかってきた
あーらあら全くこいつの親友はちょいと過保護すぎやしねぇか？
まぁ、あいつが危険なことは変わりないが

「おいおいジャック。親友に突然殴りかかるなんてどうしたんだ？腹減ったの？」

「ラドルは……本物のラドルはどこにやった！」

やっぱそうなるか
これだから浅慮なガキは扱いに困る
周りの視線も痛いことだ
手早く切り上げないと

「そんなに食べたいなら後でカップケーキ焼いたげるから今は席について。もー。」

「なっおま……」

「本気であいつを消したくねぇなら黙ってろ。あいつが消えるも消えないも今は俺の匙加減だってこと忘れんな。」

すかさず俺はそう釘をさした
これ以上はヴィルやその他面々に怪しまれる
寮長に余計な詮索をされるのも厄介だ
今は大人しくあいつに頼まれたことを実行するのみ

「まず今回のターゲットはほぼ大人の未成年、もしくは大人。でも全員頭はガキのまま。厄介なのは無駄に知識は持ち合わせていること。普通のお子様を怖がらせるのとはわけが違う。しかしご安心を。さっきの俺のテクニックをご覧になってわかるとおり、俺は怖がらせにおいてはプロです。必ずや貴方方を一夜限りの怖がらせやにしてみせます。」

そういえば皆黙って真剣に聞く姿勢を取ってくれた
ふぅ、やっとまともに進められる

「仮装はスケルトン、海賊、ミイラ、狼男、ヴァンパイア、パンプキンナイト、竜。どれも未知なる存在。そして人間が、それも成熟した大人が怖がるもの、それは命に関わる出来事、物理的に撃退できない外敵、そして唐突な状況変化。これらが大衆向けに効く怖さです。瞬時に落ち着きを取り戻せる者であれば効かないでしょうが、相手は頭の中が空っぽの馬鹿野郎です。3つを合わせれば確実にビビりちらします。」

黒板に書き連ねながら俺は説明する
恐怖症から話してもこいつらわかんないだろうし何より時間が足りない
さっさと済ませてそれぞれにアドバイスしたほうが早い

「というわけでこれらを踏まえて各寮はマジカメモンスター達への撃退披露を考えてください。集団で来ることが予想されるので集団に対応できるシナリオを考えておくのがよいでしょう。」

「流石ムシュー・スケアラーだ！その的確な恐怖の与え方、種類、簡潔で実にボーテ！」

ルーク先輩が遠くではしゃいでいる
全くあの人否定って言葉を知らんのか

「あぁそうそう。もしもシナリオ通りにやって怖がらないお客様がいたらぜひ俺のブースへよこしてください。極上のおもてなしをしますよ。」

最後に俺はそう付け加えた

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