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契約(ランドール&アズールside) ページ37

気づいた事はもう一つ
コイツが本能的に「助け」を求めた時も俺が体を操れる隙ができた
それと同時に、俺を頼れば頼る程俺はコイツから体を奪えるようになっていった
つまり、コイツが精神的に弱れば弱る程俺は体を取り戻せる
しかしコイツが困った事になればそれは俺にも不利に動く
いずれは俺がこの体で人生を歩むんだ
この体が辿ったコイツの人生の途中から
その道中何かあれば俺の輝かしい道に亀裂が走る
それは駄目だ
だから守ってやる
だがいずれ体の主となるのはこの俺だ
いつかコイツの魂を食らいつくして俺の人生を始めてやる
絶対に

ーーーーー

「……てな訳。」

野心だだ漏れに彼は語った
それは恐ろしさと執念深さをありありと感じさせ、身震いした
にしても信じ難い情報のオンパレードだった
だがどうやら真実らしい
彼は冷めた目をしながら掌を見つめ握りしめた

「だから俺は別にコイツに何の情もないし?寧ろメンタル壊して魂食い尽くしてさっさと体を手に入れたいんだよねぇ。けど、あんまり変な事されると俺も困る。例えば俺とコイツの秘密を探って意のままにするとかさぁ?」

「っ……!」

全てはお見通しという訳だ
彼は緑の瞳を爛々と光らせながら目を細めた

「……そこまでおわかりなら何故そこまで詳細に語ってくれたんですか?正直にお話するなんてリスクを背負う意味は?僕等の事を理解しているようですしハッキリ言ってしまいますが、先程の情報を下に弱味を炙り出すのは簡単ですよ?」

「あぁその通り。だからその情報はお前らに対価として売ってやる。その代わり、俺の願いを聞き入れてくれよ。海の魔女の慈悲深い精神に基づく寮の寮長サマよぉ……」

「……ほう?この僕と取引がしたいという訳ですか。」

「あぁ。」

ニヤリと笑う彼に僕は少し考える
この話にのるべきだろうか
果たしてこれは自分達の益となるのか
……いや、乗るべきだ
今ここで恩を売っておけば少なくとも敵に回るリスクは減る
敵に回した瞬間、この人はきっと僕達に容赦しない
下手したら殺されてしまいそうだ
何たって躊躇がこの人からは感じられない

「……いいでしょう。お望みは何ですか?」

「聡明な寮長でよかった。なぁに……簡単さ。耳を貸せ。」

僕は彼に耳打ちされた話に目を見開いた
それと同時に口角が上がる
なんてラッキー
僕が考えていた計画に沿って進められる
というか寧ろコチラからお願いしたい位だ

「貴方、本当にいい性格をしていますね。気に入りました。」

「そいつはどーも。頼んだぜ、親愛なる寮長殿。」

「こちらこそ。」

僕はニッコリ彼と握手を交わした

選ばれた者(アズール&ラドルside)→←遂に(ランドールside)



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あんかけうどん(プロフ) - Aliceさん» 嬉しすぎる言葉をありがとうございます!ランドールはいいぞ……是非映画の方もご覧になってみてください。インク→ユニバーシティ→インクの順に見るのがおすすめです! (2021年12月25日 16時) (レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - クリスマスに一気に読んでしまった、ランドールの魅力をこの小説で知れました、ありがとうございます! (2021年12月25日 14時) (レス) @page32 id: 31d32091d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんかけうどん | 作成日時:2021年12月16日 10時

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