(...俺は...どうしたら) ページ39
ノブ) 何でだよ、団長！
ノブナガが声をあげる。
それに答えるように、1段ずつ団長と呼ばれる人物が石板を降りてくる。
そして、団長の全貌が月明かりに照らされた。
Aは目を見開き、言葉を失う。
A) (…な、何で、ここに、)
団長) まず、そいつ自身に入団の意思があるのか？
ノブ) っ。
団長は、Aと目を合わせる。
A) …ク、ロロ…？
Aが、絞り出すように声をあげた。
団員達の視線が一斉に団長に集まる。
団長は、半裸に黒のパンツと靴、そしてファーの付いたコートを羽織っていた。
黒い前髪からのぞく額には十字架模様が見えている。
どこか幼さを感じさせる顔つきの彼の表情は、Aを見つめたまま微動だにしない。
団長は、クロロ=ルシルフルに間違いなかった。
A) …クロロだろ？
お前、幻影旅団の団長…だったのか？
…なぁ、クロロ！
Aは何度も目の前の'大事な人'の名を呼び続ける。
しかし、クロロ自身は何も言わない。
マチ) …団長、知り合いなの？
マチはほぼ確信を持ってそう問掛ける。
周りの団員も同じ事を思っていただろう。
クロ) …いや。知らない。(( ！！！？
シズ) でも、あの子は団長の事知ってるみたいですよ？
クロ) 一方的に知られている事は良くある。
仮にも俺たちは懸賞金がかけられてる身だからな。
クロロはそう言いながら、まるで興味をなくしたかのようにﾌｲとAから視線を外し、近くの石段に腰を下ろして本を開いた。
Aはまたも、声も出ない程、酷く衝撃を受けた。
酷く驚いた様子でクロロを見つめ続ける。
A) (…今、何て
あれは、クロロじゃ、ないのか？
それとも、俺の知らないクロロ…？
どっちが本物で…
俺が知ってる方が偽りだった？
クロロは幻影旅団で、人を平気で殺したり、物を盗むの？
俺が知ってるクロロは、どんな人だった？
分からない、分からない…
…結局、俺は、クロロの何を知ってるんだ？)
クロロがあまりにもキッパリとAを切り捨てると、周りの団員達も妙に納得せざるを得なかった。
フィン) まぁ、実際そいつが入ろうがどうしようがいいからよ！とりあえず酒飲もーぜ！
シャル) …この状況で？
フェイ) あいつが入りたい言えばいれればいいよ。
私達がすること、もうないね。
そう言いながら、団員達は1人また1人と、酒を手にして飲んでいく。
Aは拘束されたまま、呆然とその様子を眺めているしかなかった。
A) (…俺は…どうしたら)
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シロ(プロフ) - 1章の字を間違えてました、すみません...。 (2020年2月10日 10時) (
レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 凜々子さん» 凜々子さん！！ありがとうございます！！一生から読み続けてくださり、その上嬉しいコメントも頂けて、感無量です！ちょっと本気で涙が出そうです！！私も私の作品に触れてくださっている読者さんが大好きです！！(迷惑だったらごめんなさい！) (2020年2月10日 10時) (レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
凜々子(プロフ) - 一章からずっと見続けてます！やっぱりとても面白いです！十星押しときました！これからも応援してます！めっっっちゃ好きです！（唐突の告白） (2020年2月10日 10時) (レス) id: 132cc7b19e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロ | 作成日時：2020年2月5日 23時
