(...つく、られた？) ページ32
一方、ノブナガの足元にも血溜まりが出来ていた。
ノブ) (あいつ、俺が腕を上げるのを待ってやがったのか…。)
ノブナガは、両腕の脇から肩の腱にかけて、ナイフで切られていた。
1本は完全に腱が断ち切られているためか、腕が上がらない。
ノブ) (…くそ。あいつは、、まだ生きてやがんのか。
しぶとい奴だぜ、全くよ。)
ノブナガは、何とか動かせる方の腕を使い、片腕だけでも止血を試みながらAの背後に歩み寄る。
A) …くそっ、
ノブ) もう、楽になれ。
ノブナガが膝をついたままのAに刀を突き立てようとした、その時だった。
ノブナガの体は横からの何者かの追突で吹き飛ばされた。
A) …ハク。
ハク) "A、気をしっかり保て。"
Aはハクにそっと手を伸ばす。
が、その手が届くことはなく、Aの意識は飛んでいった。
薄れゆく意識の中で、ハクが壊した穴から、他の団員達がアジトに戻ってくるのが見えた。
A) ﾌｯ …GAME OVER、だな。
ﾄﾞｻｯ
Aの体は力を失い、ゆっくりと地に伏した。
_
"やはり、まだ早かった。"
長い静寂に包まれていたAの脳内に不意に声が響く。
"おいおい、こんなとこでくたばる気か？！"
姿は見えないが、2人の人物が話しているように聞こえる。
A) (…誰だ？)
"この世界に、この子が命をかける程の価値はないだろう。"
"でも実際、面白い能力を持ってるやつがわんさかいやがるじゃねーか！
こいつだって、それを楽しんでんだろ。
何かを守る為にとかじゃねーよ、自分の為だ！"
"この子は、人間を愛してしまっている。
それが問題だ。"
"おかしいよなぁ！俺様は、そんな愛やら善やらを' 教えた '覚えはねーんだけどなぁ！？"
"だからこそ、愛に焦がれているのだ。
故にこの子は弱い。
' ここ 'にいる時より遥かに。"
A) (ここ…？)
"確かに弱っちぃかもしんねーが…
何だ？自分で放っといて今更助けちまう気かよ？！"
"…いや。"
"おいおい、一丁前に' 親 '心でも芽生えちまったんか？
らしくねぇな！"
A) (！！)
"…そういうお前はどうなんだ。"
"あ゛ん？！
俺様が、んなひ弱な思考をするかよ！
こいつは誰のかをよく考えやがれ！！"
"…なるほど。
信じているわけか。
この子の力を。"
"信じてるとか信じてねーとか、そういうのじゃあねーよ。
事実、こいつが最強だ。
そう' 作られた 'んだからよ！！"
A) (…つく、られた？)
突然、話し声が止む。
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シロ(プロフ) - 1章の字を間違えてました、すみません...。 (2020年2月10日 10時) (
レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 凜々子さん» 凜々子さん！！ありがとうございます！！一生から読み続けてくださり、その上嬉しいコメントも頂けて、感無量です！ちょっと本気で涙が出そうです！！私も私の作品に触れてくださっている読者さんが大好きです！！(迷惑だったらごめんなさい！) (2020年2月10日 10時) (レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
凜々子(プロフ) - 一章からずっと見続けてます！やっぱりとても面白いです！十星押しときました！これからも応援してます！めっっっちゃ好きです！（唐突の告白） (2020年2月10日 10時) (レス) id: 132cc7b19e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロ | 作成日時：2020年2月5日 23時
