全部全部、もう終わりだ。 ページ48
ヒソカはあからさまに殺気を纏いながら笑みを浮かべる。
イル) (ヒソカがこうも分かりやすく機嫌が悪くなってるのは初めて見たかも。)
…そ。
ま、なんでもいいけど、殺すんなら早く殺しちゃいなよ。Aが、起きる前に。
ヒソ) …相変わらず惨いことを言うね♦
イル) お前に言われたくない。
Aは絶対邪魔するでしょ。
面倒なことになる前に先に殺す方がいいに決まってるじゃん。
ヒソカはｸｽﾘと笑うと、何も言わずにその場を去っていった。
イル) …お前が殺さないんなら、俺が殺すよ。(ﾎﾞｿｯ)
(何があったのかは分かんない。
けど、ナイフで首を切る位の何かがあった。
あのAにそんな事をさせられるのは、あの男しか居ないし。)
ﾊｧ ムカつく。
イルミは恐らくAの血がついたナイフを見つめてそう呟く。
イル) (このナイフ、Aがあの男から貰った、とか言ってたっけ。)
イルミは過去のAが、大切そうにこのナイフを所持していたことを思い出し、無性に腹が立った。
しかし、何とかナイフを折りたい衝動を抑え、
懐にしまって、自分の家に足を進め始めた。
＿
それは息が止まりそうな美しさだった。
否、実際にヒソカの時間はその一瞬だけ止まっていた。その為、反応が遅れてしまった。
ヒソカは勘と念を駆使してAの元に、比較的早く辿り着いた。
Aは、荒い息を整えながら、木の幹にもたれかかって空を見上げていた。
月明かりに照らされるAの満身創痍な姿は、ヒソカにとっては額から流れる血も相まってか、とても美しく見えた。
A) …邪魔を、しないで欲しいな。
不意にAが言葉を発する。
そして、手元のナイフに手をかけだした。
ヒソ) (…バレてた♡)
…ボク、今の君と殺りあう気は全く無いんだけど。
ヒソカは両手を上げながら、絶をやめてAの前に姿を現した。
ヒソカを見るAは、放っておけば死にそうなほどまで弱りきっているように見えた。
ヒソ) (オーラも出さずに、絶をしてたボクに気づいたなんて❤野生の勘か、何かかな♧)
ヒソカはそんな事を考えながら、Aと視線を交わした。
A) …俺も、もうお前と戦えねー事くらい分かってる。
…話したり、笑ったりも。
全部全部、もう終わりだ。
口元に笑みを浮かべたように見えたAは、そう言って再度ヒソカの目を見つめた。
ヒソ) (…今すぐ治療すればその傷ならまだ間に合うはずだけど。
でも、今近づいて下手に牙をむかれても困る…)
"さようなら"→←...。(喋らないってか喋れる状況じゃないぞ！！)
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シロ(プロフ) - 1章の字を間違えてました、すみません...。 (2020年2月10日 10時) (
レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 凜々子さん» 凜々子さん！！ありがとうございます！！一生から読み続けてくださり、その上嬉しいコメントも頂けて、感無量です！ちょっと本気で涙が出そうです！！私も私の作品に触れてくださっている読者さんが大好きです！！(迷惑だったらごめんなさい！) (2020年2月10日 10時) (レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
凜々子(プロフ) - 一章からずっと見続けてます！やっぱりとても面白いです！十星押しときました！これからも応援してます！めっっっちゃ好きです！（唐突の告白） (2020年2月10日 10時) (レス) id: 132cc7b19e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロ | 作成日時：2020年2月5日 23時
