お前らに命預ける覚悟出来てるからさ! ページ31
A) ゴン、首。…苦しい。(( わ、ごめん!
…ああ、悪かった。心配してくれてありがとう。
もう、大丈夫だ。
Aはまっすぐ3人を見つめてそう答えた。
その後、ミトはAに絶対安静を言いつけて、部屋を出ていった。
キル) …お前、さっきさ、懐かしい夢、とか言ってたけど…。お前が探してるやつの夢?
キルアが少し遠慮がちにAに尋ねる。
A) …ああ。あいつと出会った時の。
断片的だけど、やっと名前を思い出した。
…俺が今探している男は、ゴン、お前の父親だ。
ゴン&キル) !!!
Aは少し笑いながら続ける。
A) 俺がジンにあったと思われるのは、俺が4つになる前、つまり、12年前より前の話だ。
ゴン) てことは、俺が産まれる前のジンに会ったことがあるって事?!
A) ああ。
ただ、未だにあまり思い出せないんだ。
俺は、なぜジンと出会って、そしてなぜ別れたのか。
4つの時、気づいたら俺は見知らぬ地で記憶もないまま目を覚ましたんだ。
それからたまに断片的に夢を見ることはあったが、今回の夢が1番豊作だったな。
…多分、ゴンのおかげだ。
ゴン) え、俺?
Aは頷く。
A) …ゴンと出会えていなかったら、二度と名前どころか顔も思い出せなかったかもしれない。
多分、俺は、意図的に記憶を消されてる、あるいは鍵をかけられてる。
けど、それが段々外れてきてるのが分かるんだ。
Aはゴンの手を握る。
A) ゴン、オレは知りたい。
ジンという男を知れば、きっと、俺自身が何者なのかに限りなく近づけるのかもしれないんだ。
キル) (A自身…)
A) 改めて、明確になった今だからこそお願いしたい。ゴン、共に、ジンを追わせてくれ。
ゴンとAは澄んだ瞳で見つめ合う。
ゴン) もちろん!!
キル) …でも、でもさ、毎回記憶が戻る度にお前は気失う程のショックを食らうんじゃねぇの。
ずっと、黙っていたキルアが口を開く。
A) …ああ、多分な。
それも、今回とは比にならない位、何日も目を覚まさないこともあるかもな。
でも、それは、俺が核心に近づいてるって証拠だし、何より、何事にもリスクはつきものだろ?
キル) …怖くねーの?
A) 全く。
だって、俺がどうなっても、キルア達が何とかしてくれるだろ?だから、何も怖くない。
…お前らには迷惑かけるかもだけど…
でも、俺は、既に、お前らに命預ける覚悟出来てるからさ!
Aはにっこりと笑った。
ゴンが聞けたんなら良しとしよう!→←(...そうか、あいつは)
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作者名:シロ | 作成日時:2020年1月16日 11時