彼は神の子悪魔の子 (ページ31)

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クロロ！ページ31

蛇に睨まれた蛙とはこの事だろうか。
Aは異様なヒソカの雰囲気に呑まれ、身動き出来ずに、至近距離のヒソカをただ見つめていた。

A) …え、と、えら、ぶ？

何とか声を出そうとするも上手く言葉を紡げない。

ヒソ) ｸｽｯ
冗談だよ♡君を食べるのはもう少し後♦
もっと君が大人になったらその時は……ね❤

ヒソカはそう言ってAから離れた。
途端にAの強ばっていた体が動き出し、Aはすぐさまヒソカと距離をとった。
体がヒソカを危険だと判断したようで、A自身の頭ではなぜそんな行動をしたのか理解できなかった。

それを見て少し驚くヒソカの顔を見てAは我に返り、騒がしい鼓動を落ち着けはじめた。

A) ……悪いな！
よし、行くぞ！

ヒソ) …残念♠

ヒソカはすっかり元の調子にもどったAに聞こえないくらい小さな声でそう呟いた。

A) ？何か言ったか？

ヒソ) いや、何でもないよ♦

A) ？

＿＿＿＿
それから何日かヒソカはAと生活していた。
Aが
仕事は？
と聞くと
ヒソカは
ボクの仕事は君のそばにいることだから♦
いつもそう答えた。
Aはそんな仕事はないだろうと知っていたがヒソカと過ごすのが案外楽しかったのであえて指摘せずにいた。

そんな中、クロロがやってきた。
A) クロロ！

そう言ってクロロに飛びついたA。
衝撃でクロロの手に持っていた書物が何冊か落ちた。

クロ) A、元気だったか？

そう言いながらAの伸びてきた銀の髪を愛しそうに撫でる。
ふと、クロロは視線に気づいた。
見ればこちらを楽しそうに見ている男がいた。
クロロはその男を認識するなり、即座に警戒体制に入った。
そんな、クロロの様子を見てAは不思議そうにクロロから離れた。

クロ) ！！A！離れるな！

クロロの迫真に迫った表情から、その男をどれだけ警戒しているかが伺えた。
それほど、クロロから見ても手強い男なのだ。

クロ) …なぜ、お前がここにいるんだ？…ヒソカ。

低く、相手を牽制するような声で、しかし、あくまで冷静を装いながらそう問いかける。

ヒソ) ♡(あぁ、いいね❤やっぱりAは貴方にとって特別な子だった♦)

ヒソカはクロロから放たれる殺気に興奮を覚え、恍惚とした表情になる。

クロ) Aに、何か、していないだろうな？

ヒソ) したと言ったら？

クロ) お前を、殺す。