絶対また遊びに来るぞ！ ページ25
キル) …俺の、友達…？Aが？
キルアは驚きを隠せなかった。今まで家族以外と関係を持つことは禁止されていたキルアにとってはもっともな反応だった。
A) 何か、俺に不満でもあるのか？
キル) …いや、別に。ただ、お前兄貴のじゃん。やだぜ、俺。兄貴に恨まれるの。
A) いや、まず違うから大丈夫だ！
いいから、行くぞ！、そう言ってAはキルアの手を引いて外に連れ出した。
キルアは、初めての友達に戸惑いを隠せなかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
キル) (それで結局俺を連れ出したは良いけど出口わからなくて、最終的に俺が手を引く側になったんだっけ。)
キルアはそんな過去の思い出に思わずｸｽﾘと笑っていた。
A) おい！キルア！飯なくなるぞ！
なかなか追ってこないキルアをAは再度呼びに来た。
A) 何一人で笑ってんだ。気持ち悪い…
キル) あ？
A) まぁ、そんなことはいいから早く飯食おうぜ！
そういい、Aはキルアの手を引き、2人は部屋をあとにした。
キル) (ずっと、こんな日が続けばいいのにな。)
キルアは引かれる手を眺めながらそんな願いを思い浮かべていた。
始めは互いに気が進まない中一緒に過ごしていたキルアとAだったが、いつしか自ら相手の部屋に通うようになるほど、互いが大切な存在になっていた。
しかし、楽しい時間ほど早くすぎるもので、あと2ヶ月程でAとゼノの約束した"1年"は、終わりを迎える。
キルアは自分でも驚くほどAのいない生活を恐れていた。同時に、今自分の手を引いている友達は果たして同じ気持ちでいてくれているのだろうか。という不安な気持ちが日に日に増していった。
＿＿＿＿＿＿
A) ゼノ、シルバ、キキョウ、ミルキ、カルト、本当に世話になった。
1年だけだが家族の一員のようになれて良かった！
ありがとう。
今日、Aはゾルディック家を離れる。
誰かが、それを望んでいる訳ではなく、逆にAにはずっと家にいて欲しいという者の方が多かった。
しかし、Aは頑固なため、約束は約束だ。と言って聞かなかったのだ。
ゼノ) お主はもう少し柔軟になる必要があるな。
シル) …。また、いつでも来るといい。
キキョウ) A！今からでも一緒に考え直さないかしら？！
ミル) …母さん、それ、何回言うの？無理だって。
カル) …気をつけてね。
A) ああ！皆、ありがとうな！絶対また遊びに来るぞ！
Aはそういい、食堂を出ていった。
またな！！→←人の話をさえぎらないと生きていけない一家なのか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 130人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シロ | 作成日時：2019年11月3日 22時
