真昼の夢 (ページ1)

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星になる(k.kygk) ページ1

冬の寒さはこの人によく似合う。
久しぶりに2人で外飲みをした帰り道。
早く暖かい家について欲しいけれど、もっと一緒に歩いていたいとも思ってしまう。

『もし星が光ってなかったら、この世界ってどうなると思いますか？』
｢寂しくなるんちゃう？まあ俺はAちゃんがおってくれたら星なんか光っとらんくてもええけど｣

アルコールが入っているからか、調子の良いことを言ってカラカラと笑っている。

『死んだら星になるって言うじゃないですか、京極さんはどの星になりたいですか？』
酔った勢いか、不毛な質問ばかりしたくなってしまう。
ちょっぴりロマンチックで、どうでもいいことを話せるのは貴方しかいないから。

｢星…星な、なんやろな〜…｣
少し考えるそぶりを見せたかと思うと、突然顔をのぞきこまれる。

『な、なんですか…』
｢ん〜？たくさん話してくれるAちゃんかわええな〜と思って｣
『………』
｢ほらその顔、やっぱかわい｣

にこにこ！と擬音がつきそうなほどわらった京極さんは、

｢Aちゃんの目印になれる星やったらなんでもええよ、Aちゃんが見つけてくれたら｣
なんて言って歩いて行ってしまう。