あとは野となれ、山となれ ページ8
Aは困り果てていた。皆どうしたのかっていうくらい過保護に世話をするのだ。ご飯すら摂らされているような、雛鳥みたいな
「…」
助けてほしいと長谷部に視線を送る
長谷「…ぐ…」
その中に入っていけというのかと息をつまらせる←だが助けてほしいと言う目を見て見ぬふりは出来なかった。席を立ち近付いてくると
長谷「…おい、流石にそれはやり過ぎだ。A自身出来ないと頼んだのなら別だが今のは迷惑になるぞ」
山姥「!A…迷惑だったのか?すまない、こうすれば手を煩う必要がないかと思ったのだ」
本気で言っているらしく、顔は申し訳なさそうだった
「あ…えっと、迷惑じゃーーんん!でもやっぱり自分のペースで自分の食べたい順番で食べたいかなーって、まんばちゃんの気持ちは嬉しいからね、怒ってないよ」
つい迷惑じゃないと言いそうになった時、長谷部の目が“甘やかすな”と言っていたので咳払いで誤魔化しつつフォローしながら優しく辞退した
長谷「一期と薬研は…見過ぎだぞ、Aに穴が開く。と言うより二人とも一体どうしたんだ」
山姥切はA第一だが人との関わりは得意ではない、だからこそ度を越していても理解出来るし窘めることがあっても仕方ないなと思えるが…薬研と一期、この二人は普段は頼れる常識人のはずだ。それが今は完全に螺子が飛んでるように見えた。いや…通常真面目な人種が少しでも可笑しいと末期に見えるとはよく言ったものだ、跳ね返りが大きすぎる
一期「おや、そうでしょうか?ついつい…心配で見てしまうのですかね?」
薬研「まだ体調は万全じゃないかも知れないだろ?ほんの小さな変化にも気付けるようにと思ってな」
長谷「…」
まともなことを言っているようで、あぁそうかと言ってしまいそうになる。これだから口が上手いやつは末恐ろしい
長谷「…確かにAはこの間まで床に伏せっていたから心配するのは解るが限度がある。Aは強く断れないのを知っていて付け入るように押し掛けるんじゃないぞ」
溜息を付き諭す
一期「勿論、引き際は心得ております」
長谷「…」
あ、これは他人が何を言っても駄目だなと察した。Aに目線を移し首を横に振るとAはショックに肩を落とした←だが俺はやれることはやったぞと言いたい、多分山姥切の暴走は食い止めた。後はAが何とかするしかない、席に戻った
こん「長谷部様もあちらでご一緒したかったのですか?」
長谷「違う、そうじゃない…←」
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雪 - 鶴丸さん寄りがいぃぃ (2020年11月27日 18時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珀錏 | 作者ホームページ:http://twitter.com/hakua422402
作成日時:2019年12月19日 1時