(刀剣乱舞)無職ですが、何か？(ブラック本丸だろうが、働く気はありません)

その目は何を告げる？ ページ25

時間が止まったような気がした
金の目に、吸い込まれてしまいそうになったなんて…嘘みたいなことが本当にあったんだーー

「つ、るまるさ…？」
鶴丸「…Aの目、黒檀のようで綺麗だな…でも、俺に怯えてるって顔にかいてあるぜ？」
「私が…？嫌だな、そんなことーー」
鶴丸「無いか？なら、Aからこの手を取ってみろよ」
ヒラヒラと手を出す
「…」
…いや、本当に図星である。人間は理解できないものに恐怖を抱くと言うが全く持ってその通りで、今こうして彼に手を差し出されている状況は中身が解らぬ箱の中に手をいれる状況と似ていた
「で、出来るに決まってるわ！私ったら天才だし…←」
自己暗示して、彼はまんばちゃんだと思い込もうとする、しかし…
鶴丸「ほら、早く」
「っー！」
まんばちゃんじゃないー！←
…覚悟を決めるんだ私、虎穴には入らずんば虎児を得ず、と言うではないか。…あれ？ここで私が得られる筈の虎児は何処だ？←
ま、まぁそれは置いといて…、何もあの手を掴んだら切り落とされるとかないんだし…無いんだよね？←捕まるわけでもないし…無いんだよね？←腹を括るんだ、奮起せよ私！
そうこうしていると…
鶴丸「ほら、やっぱり出来ないじゃないか」
そう言い、手を引っ込めようとしたので
「で、出来るってば！」
がむしゃらに手を掴んだ
「…あ…、ほ、ほら！出来たでしょ？」
勢いに乗って、半ばどうにでもなれと思いながらやれば大抵のことが何とかなることが実証された気がする…兎に角、手を取れたことに感動した私は嬉々とした顔で鶴丸を見れば…
鶴丸「…へぇ、確かにねぇ…？」
恐ろしいほどに凄艶に笑んでいて
「え…」
それにまた怯えて、手を離そうとすれば逆に掴まれて
鶴丸「おいおい、折角此処まで来たんだろ？引き返すなよ」
「何言って…」
鶴丸「次はどう進むか？」
手を掴んだまま意味深に言葉を投げ掛けてくる鶴丸に
「…っ、あ！そう言えばいいお菓子があるの！一緒に食べない？持ってくーー」
持ってくると言って距離を取ろうとした、立ち上がった瞬間に手を引っ張られそれは叶わなかったけれど
「え、きゃあ？！」
鶴丸「…おっと、話は終わってないだろ？菓子なんて後で良いさ」
倒れ混んだ私を抱き止めてくれた鶴丸、それでもそれはどうしようもなく私を恐怖させた
「支えてくれたのは有難う、だけど離れてっ」
そう言えば
鶴丸「…」
金の目を細められて、それは加虐的な視線に見えて
「あ…っ」
私は口を閉ざした

花は無惨にも手折られる→←知りたいとか言わなければ良かった

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