鬼さん此方、手の鳴る方へ ページ31
私は息を呑んだ、目の前には求めて仕方なかった颯が、あの日と変わらぬ笑顔で私を呼んでいたのだからーー
「颯？」
〈おきゃーしゃ、俺ずっとおきゃーしゃの側に居たんだけど…今までは夢でしか会えなかったから…〉
「…颯…ずっと側にいてくれたんだ…ごめんね、私のために上に昇るのを躊躇ったのかな…？」
〈うぅん、俺が居たくて居たんだ…ね、おきゃーしゃはあの人達といて楽しかった？〉
「…多分、とても…」
〈そっか！おきゃーしゃが楽しかったなら良かった！〉
そう言うと颯はAの手を引っ張る
するとAは体の痛みを感じなくなって
「颯が連れていってくれるの…？」
〈…ふふ、…ねぇ、あの人達にお返し、した？〉
「…お返し？」
〈そうだよー、おきゃーしゃはきっと意地っ張りだから出来てないと思うな〉
「…意地っ張り…、まぁ…してないと言えばしてないかもね？」
〈ほらぁ、ダメだよー！〉
「でも助けてやったんだし…」
〈えー！おきゃーしゃも助けてもらったんだから言わない！〉
「…む…仕方ないわね…」
〈おきゃーしゃ〉
急に足を止め向き合う
「颯…？」
〈…やっぱり、ご恩って返さなきゃいけないよね？あの人達に返せてないのは頂けないよー！〉
「…え？」
〈ふふ、おきゃーしゃ…次は、本当のおきゃーしゃになってよ。俺…待ってるから〉
「…どう言うこと？」
〈えー？それはちゃんとした鬼子になりたいってことだよ！〉
「な、何言ってるの？颯、おきゃーしゃはもう体も傷だらけのボロボロでーー」
〈？…ふふ、おきゃーしゃは可笑しなことを言うね！…おきゃーしゃに傷なんてないでしょ？〉
「…！」
体を見れば傷は消え去っていて
〈おきゃーしゃは強くて、キラキラのガウガウなんだ！俺の自慢のおきゃーしゃなんだよ！〉
「…っ…」
ボロボロと涙が溢れた
〈おきゃーしゃ、次はあの人達も一緒に暮らすのはどう？きっと楽しいよ…〉
颯の姿がゆっくりと消えると光る珠のようになり、それはAのお腹に消えた
「颯っ…！」
泣きじゃくるAの元に
鶴丸「A！」
三日「生きているのか！？」
一期「あぁ…奇跡です」
鶯丸「…良かった…」
颯を追い掛けてきた四人がやってきたのだった
颯はAと四人を再び引き合わせた
「…あんたたち…っ」
鶴丸「…っ、A、良かった…良かった」
鶴丸はAを抱き上げ喜んだ
三日「早くこのような場所から離れよう」
一期「はい、外に出ましょう」
鶯丸「あの子が…居場所を教えてくれたおかげだな」
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珀錏(プロフ) - よっしーさん» コメント有難うございます。この話は短編でも必ずハッピーエンドにと書いたお話です。感動してくださったなら感無量にございます(*´ー｀*) (2017年9月24日 23時) (
レス) id: 164f6ccbe4 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - こんばんは(//∇//)作者様のお話全て面白いです！この話は感動しました(^-^) (2017年9月24日 23時) (レス) id: f0044d0026 (このIDを非表示/違反報告)
闇夜(プロフ) - 珀錏さん» 追いかけるよ〜どこマでもね！！キャハハハハハハはハハハハハ！！ (2016年8月11日 15時) (レス) id: 5b80112fa8 (このIDを非表示/違反報告)
珀錏(プロフ) - 闇夜さん» ヽ(ヽﾟﾛﾟ)ﾋｲｨｨｨ!別作品に撤退だ！← (2016年8月11日 15時) (レス) id: 7363f9ebdb (このIDを非表示/違反報告)
闇夜(プロフ) - 珀錏さん» 暗殺闇討ちお手のもの！！覚悟！ (2016年8月11日 15時) (レス) id: 5b80112fa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珀錏 | 作成日時：2016年7月30日 16時
