51 溢れる思い ページ11
ハクが医務室へ飛び込むと、そこには苦しそうに呼吸を繰り返す(人1)の姿があった。
ハク｢(人1)ッ！｣
(人1)｢…ハァ、ハ…ハク｣
薄らと滲む涙を、ハクは優しく指ですくった。
ハク｢こんなにボロボロになりやがって…約束早速破っただろッ…バカ｣
(人1)｢…もう誰も、失いたくないんだよ…姫様も…ハクも…皆…も…私が守らなきゃ――｣
ハク｢自分は2回も毒矢に刺さってもいいってか…｣
ハクは苦しそうに顔をしかめた。
(人1)｢…姫様を守る為なら…何回でも毒矢に刺さるよ｣
(人1)の肩には痛々しく血が滲んでいる。(人1)は涙をためながらそれでも必死に笑って見せた。
ハク｢バカか…お前…そんな不細工な笑い方するな｣
そして(人1)の目を塞ぎ、微かに震えた声でこう呟いた――
ハク｢もう…抑えきれない…｣
ハクは静かに(人1)の額に口付けた。未だ苦しそうに息をする(人1)の肩がびくりと動き、そして落ち着いたように眠りについた。
ハク｢心臓が持たねぇんだよ…｣
赤く染まる頬を隠しながら、ハクは部屋をでた。
※※夢主side
昔王宮にいた時の兵士がいるとは思わず、少し驚いてしまった。そしてなかなかの腕の立つヤツで、私の弱点も知っていた。正直、負けるかもしれないって思ってしまった。
弱腰になったからなのか、また毒が私の体をむしばむ。
(はは…全く。また刺さっちゃうなんて…馬鹿だなぁ)
視界がボヤける…トドメを刺される…その時――緑の髪が揺れるのが分かった。
(…ジェハ？)
ジェハは何か言っているが、意識が朦朧としていて頭に入ってこない…。薄れゆく意識の中で、私は悪夢を見た…。
目の前で次々と殺されていく仲間、何も出来ず立ちすくむ自分…。皆自分を庇って赤く染まる…まるで花火が散るように儚く美しく……
気づけば私は助けを求めていた、とにかく見たくなかった、助けて欲しかった…。
救護室にジェハが運んでくれて、船員達が手当を急いでいるのが分かった。すると扉が開き、聞こえてきたあの声――
ハク｢(人1)ッ！｣
見なくてもわかる…急いで駆けつけてくれたこと、凄く心配していること。せめてこれ以上ハクを苦しめたくない…。私はできる限り笑ってみた、上手くは笑えなかったけど。
ハクは辛そうな声をしていた。そして私の視界を塞いだ。おでこに柔らかい感触がして少し驚いた…。でもそれが何故か温かくて、私はゆっくり意識を失った。
(ハク――――――――。)
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ネコまんま(プロフ) - nonsukeさん» ありがとうございます!!!思っていたよりも受験生って忙しいんですね^^;更新大分先になってしまいますが、待っていてくれると嬉しいです！受験頑張ります！！ (2017年7月31日 14時) (
レス) id: 12b0058a67 (このIDを非表示/違反報告)
nonsuke(プロフ) - 受験頑張ってください！更新待ってます。 (2017年7月25日 15時) (レス) id: c9b6a8e740 (このIDを非表示/違反報告)
ネコまんま(プロフ) - ☆ぴぽ☆さん» ありがとうございますっ！でも近々また更新が停止してしまうかもしれません(＞＜。でも皆様の応援に出来る限り答えられるように頑張ります(p`･ω･´q) (2016年11月20日 0時) (レス) id: 12b0058a67 (このIDを非表示/違反報告)
☆ぴぽ☆(プロフ) - 更新待ってました！！がんばってください！ (2016年11月19日 18時) (レス) id: bb57cd639a (このIDを非表示/違反報告)
ネコまんま(プロフ) - 琉亜さん» お待たせしてしまって申し訳ありません(´；ω；｀)これからも出来る限り書かせて頂きたいと思ってます^^*応援よろしくお願いします！<(_ _)> (2016年11月19日 17時) (レス) id: 5d8f503082 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネコまんま | 作成日時：2015年12月30日 21時
