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ゑゴイストエクスプレス ページ22
#43
なっちゃんと別れて冷たい夜風に当たりながら、ふらふらと歩を進める。
結構呑んじゃったな。照れ隠しも兼ねてだと呑むペースアホほど早かったもんなぁ。明日は、二日酔いかな。
「Aさん？」
反射的に振り返ると、そこにはコンビニ袋を手にぶら下げたキヨさんが立っていた。
「あれ？なんでここいるんですかっ」
「うわ、酔っ払いかよw」
「酔ってないから酔っぱらいじゃないです」
「Aさん、ここ何処かわかってる？俺んちの前。帰る家間違えてるぞ」
「うっそだ〜w」
見知った顔を見たせいか、安心して自制心を手放してしまった。
ふわふわする。ねむたい。
「ちょ、急に倒れ込むのはビビるからやめろって」
「は〜い」
「とりあえず、まふに迎えきて貰うから。家はいるぞ」
「ねむたい」
「はいはい。Aさん、俺の首に手まわして？」
言われた通りに手を回すと、よしっ。と言う掛け声とともに浮遊感に襲わられる。ゆらんゆらんとした足元がなんだかむず痒くて、足を揺らしてしまう。
「こら、あんま動くと落ちるから」
「落としたら」
「ん？落としたらどーなんの？」
「泣く。」
「泣wくw」
軽快なキヨさんの笑い声が背中越しに聴こえて心地よかった。
．
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作者名：油性ペン | 作成日時：2019年10月20日 22時
