81.なんとなく、幸せな ページ37
窓から弱く日差しが差し込む中でそろりと開いた目に、見慣れたつんつん頭が映りこんだ。
「....ば、くごう、さん...？」
髪は見えるが、肩に顔を埋める爆豪の顔は見えずぼんやり名前を呼んでみても反応はない。
その上いつの間にこうなったのやらしっかりと抱き込まれていてAはベッドの上から退くことさえ叶わない状況だ。
眠気に流れている頭でも、恐らく彼はまだ眠っているのだろうなと考える。
そしてこの状況に気恥しさこそあるもののそれこそ睡魔に勝てなかったのだろう。気恥しさよりも心地良さと安心が勝ってしまい、珍しくAも身を寄せ爆豪の首元に顔を擦りながらもう一度眠ろうとした。
しかし寝ているわけではなかったのかそれよりも早く爆豪の肩が小さく跳ねた。
「っお前、人にお預け食らわせといてこういう時だけ......おい寝んじゃねェ、目閉じんな！」
「う、...？」
腕は離さないままに爆豪の指が小さくAの頬を抓る。
お陰で段々と目が覚めてきて、Aはそろりとできる限り体を離そうと身を捩った。
「いたいです爆豪さん...狸寝入りしてたんですか...」
「目ェ覚めてきたかアホ。今更恥ずかしくなったからって離れようとしてんじゃねェ。...あと昨日、俺は寝て待てとは言ってねェ」
「っそれはごめんなさい...！う、腕すごい力入ってますよ！？怒ってるんですか！腰折れる！のと近い！！ので！」
腰に回された腕が半ば無理矢理に爆豪へとAを押し付ける。
わたわたと慌てふためく様子をAの頭一つ上から眺めて爆豪は一つ、ふんと鼻を鳴らしてから少し腕の力を緩めた。それでも彼と至近距離であることに違いは無いのだが。
「よく聞けアホ。俺は合意じゃなかろうがお前が眠ってようが襲おうと思えばいつでもできんだよ」
「！いきなり何ですか...！」
「うっせ、次はねェからな」
熱の上がりかけた頬に、小さく口付けられる。
情けない声をぐっと飲み込んで顔を見上げれば「なんだよ」と変わりない声が返ってきた。
「...今までそうしなかったってことは、大切にしてくれて...好きでいてくれてるってこと、です.....よね...？」
「......黙ってろアホ」
「あとさっきからアホアホ言いますけどアホじゃないですから！」
「ア！？そっちに反応すんのかよアホ！！」
「また言った！！」
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Panda - 凄く面白かったです。続きが読みたい!!! (2020年10月11日 8時) (
レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 続きも読めて嬉しいです♪ 傍にいて守ってくれる十傑かっちゃんカッコイイし、安心します(*´艸｀*) (2020年5月12日 18時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 更新ありがとうございます！また新たな展開にドキドキハラハラで目が話せません…！！話や設定も面白くて、かっちゃんカッコ良くて、夢主さんも可愛くて好感持てます(*´∀｀*)とても好きです…！続きも楽しみにしております♪ (2020年5月11日 2時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
はこ(プロフ) - 花帆さん» はわー！！！頑張ります〜！ (2020年4月28日 15時) (レス) id: 7ba8c7d6b1 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 更新ありがとうございます！十傑かっちゃんとのこの後の展開もドキドキします…/// これからも心地よいペースでの更新を応援してますね(*´ω｀*) (2020年4月27日 19時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はこ | 作成日時：2020年3月3日 12時
