80.緊張感 爆豪視点 ページ36
がしがしと濡れた髪を拭きながら、風呂場をでる。
いや、もしかしたら大人しく待つとはいかずまたおかしなことを考えて逃げ場もない家の中で逃げ隠れている可能性も少しはあるんじゃないか。
「...そうなったら見つけて引きずり出したる」
決して恋人に向けるような言葉ではないのだが、そんなことは知ったこっちゃない。
とはいえなるべく優しく、大切に扱うようにしてきたつもりだ。
怖がらせないように、ビビらせないように、泣かせないように。
どれもこれも好きな人の為に。
まあ、少しは逃げて拒まれないようにという自分の為に。
そして自室に戻ってきたわけだが、言いつけ通り大人しく待っていたのだろう。ベッドで横になったAの背中が見えた。
「A」
ドアを閉めて名前を呼んでやったのだが、いまいち反応がない。
ここまできて最後の抵抗がシカトか？とも思いはしたが、ふと静かに規則的な呼吸音が耳に届く。
まさかと思いAに近寄り顔を覗き込んでみれば
「......寝とる」
マジかお前。
そう言いたくなるくらいにはAの相変わらずなペースにぐう、と息が詰まる。
「確かに待てっつったが、寝て待てとは言ってねェぞ」
不満気な声を吐いてみるが本格的に眠っているのだろう、なにも反応はなく心地良さげな寝息が帰ってくるだけだ。
少しだけ叩き起してやろうかなんてことも思うが如何せんこの心地よさそうな寝顔を見ると、今にも額を弾いてやろうとしていた手が止まってしまう。
惚れたとはいえ相当絆されたな、と自覚はある。
仕様がない、今日のところは大人しく寝ろということか。
「次はマジで叩き起すからな...」
自分の体もベッドに押し入れ、すやすやと眠るAを腕の中に抱き込んでやる。
風呂上がりだからか、それとももともとの体温なのかは分からないがAの人肌が丁度眠気を誘ってくるので、(自分も他人も寝かせちまう才能でもあんじゃねェのか)と馬鹿な事さえ冗談気味に考えた。
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Panda - 凄く面白かったです。続きが読みたい!!! (2020年10月11日 8時) (
レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 続きも読めて嬉しいです♪ 傍にいて守ってくれる十傑かっちゃんカッコイイし、安心します(*´艸｀*) (2020年5月12日 18時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 更新ありがとうございます！また新たな展開にドキドキハラハラで目が話せません…！！話や設定も面白くて、かっちゃんカッコ良くて、夢主さんも可愛くて好感持てます(*´∀｀*)とても好きです…！続きも楽しみにしております♪ (2020年5月11日 2時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
はこ(プロフ) - 花帆さん» はわー！！！頑張ります〜！ (2020年4月28日 15時) (レス) id: 7ba8c7d6b1 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 更新ありがとうございます！十傑かっちゃんとのこの後の展開もドキドキします…/// これからも心地よいペースでの更新を応援してますね(*´ω｀*) (2020年4月27日 19時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はこ | 作成日時：2020年3月3日 12時
