ハコヅメ！4

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拝啓、お父ちゃん。

やたら暑かった夏が終わろうとしています。

思えばこの夏、

今までの人生で経験したことがないくらい

超ハードモードな日々の連続でした。

ある時は、商店街の中で犯人を追いかけたり

ある時は、夜中の学校を1人で回ったり

またある時は、警察官であることを隠して尾行したり

とにかく藤さんと加藤さんと毎日一緒に

汗だくになって、嫁入り前の体傷だらけにして

一生懸命仕事に励んできました。

あっ。藤さんと加藤さんは元刑事課のエースのペアっこで

訳があって交番に異動してきたって言ったよね。

そのわけっていうのは、

3年前、藤さんの同期 桜しおりさんを

ひき逃げした犯人を捜すためだったんです。

事故の時、桜さんとペアを組んでいたのは

うちの交番のハコ長、伊賀崎さんだったそうです。

唯一、怪しいと思われる人物が"守護天使"

そして私が描いた守護天使の似顔絵をハコ長にみせたら

似てると言ってくれました。

そして副署長は守護天使の似顔絵を全署に流してくれました。

ただ、3年も進展のなかった事件が

私の似顔絵ごときでそう簡単に動くはずないわけで…。


藤「いつまで睨んでんのさ。」

川「だってもう1週間ですよ？」

藤「そんな簡単に見つかるわけないでしょ。」

川「でも見たことないって連絡ぐらいあっても。」

藤「じゃあうちの交番にね、
その似顔絵がメールで送られてきたとするでしょ。
あんたどう思う？」

川「…ふざけてるのかなぁ、って。」

藤「ほら。」

川「だけどぉ。」

伊「配ったの警察の中だけだからね。
同業者だと人の仕事空振りさせたくないから
はっ！て思っても迂闊なこと言えないんだよね。」

川「そういうもんですか？」

伊「そうよ。」






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