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side 山田
「町山公園のベンチで女性が俯いたまま動かないとの通報があった。
山田、行ってこい」
「え、なんで俺なんすか。女性相手だったら婦警の担当でしょう」
「町山交番は別件で対応できないし、町山署の婦警は今回の連続わいせつ事件の被害者への聞き込みで出払ってるし、町山署で一番女性ウケが良い源も今はどっか行っちまってて無理だ」
「どっかって……」
「源の他に女性相手できるやつって言ったらお前ぐらいしかいないだろ」
係長にそう言われ周りを見渡すと、リーゼントのいかついおっさんばかりで、確かに話しかけただけで逆に女性に通報されてしまいそうな人しかいなかった
仕方なしに町山公園まで覆面パトカーを走らせる
公園に着き、車から降りて辺りを見回すが、通報者らしき人の姿は見えず、ベンチには通報通りに女性が俯いて座っていた
髪の毛が全部前に来ていて、遠目から見ると貞子のようで少し怖い
怖がるようなことは何もないと分かっているが、ふと、前に源先輩と一緒に観た、ホラー映画に同じような状況があったことを思い出し、思わず身構えてしまう
……いや、あの話では真夜中だったし、第一あれは作り物の世界の中での話だ
急に襲いかかってくることはないだろう
そう自分に言い聞かせて、気合いを入れて恐る恐る近寄っていく
近付くと、見覚えのある長い睫毛が髪の間から覗いて見えた
「…えっ、海月さん！！？？」
慌てて彼女のもとに駆け寄る
「海月さん海月さん、大丈夫？！」
意識を失っているのかと思い気持ちが昂るが、その気持ちを押さえて、救命救急講習の時に学んだように優しく肩を叩いて声をかける
『ん……、？』
「ああ良かった、生きてた……」
『…え、なんで山田さんがここに……？』
寝ぼけているのか、くらげちゃんは開けきらない目を擦りながらゆったりとした口調で聞いてきた
「いや、ベンチで動かない女性がいるっていう通報があって、それでここに…」
『…警官が一般市民に通報されるなんてお恥ずかしい限りです……』
そう言ってくらげちゃんは両手で顔を覆った
『先輩には内緒にしててくださいお願いします……』
「ああ、うん、分かった」
か細い声で言うくらげちゃんだったが、ペア長の翔先輩でも知らない二人だけの秘密ができたことに嬉しくなり、にやけそうになる口元を必死で押さえる
続く (更新停止中)
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綾木 麗(プロフ) - ありがとうございます！😭😭めちゃくちゃ嬉しいです！！更新頻度低いですが、頑張ります！ (2021年11月23日 19時) (
レス) id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)
あ - はじめまして！とても面白いです☺️続きが楽しみです！更新待ってます！ (2021年11月22日 7時) (レス) @page23 id: 945ef7e5c1 (このIDを非表示/違反報告)
綾木 麗(プロフ) - いちさん» ええええーーありがとうございますーーーコメントが何より励みになります！！めちゃくちゃ嬉しい…… (2021年9月30日 6時) (レス) id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)
いち - いつもこのお話楽しく読ませていただいてます😊ほんとに素敵な作品です泣 (2021年9月29日 22時) (レス) @page22 id: 358f9d64ec (このIDを非表示/違反報告)
綾木 麗(プロフ) - ずぃこかさん» すごく嬉しいです！ ありがとうございます！ ちょっと私も先輩のことかっこよく書きすぎたなと思ってます笑 更新頑張ります！！ (2021年9月12日 19時) (レス) id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾木 麗 | 作成日時：2021年8月19日 13時
