【ハコヅメ】同期しか勝たん

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side 海月



町山署にヘルプに入ってから数日

防犯カメラの映像を見続けているが、めぼしい情報は得られない

川立交番での公務を平行していることもあり、疲労の蓄積はすさまじかったが、自らがやると言った手前休むこともできず、犯人確保と刑事課の山田さんの顔面をモチベになんとか頑張ってきた

しかしそれでも眠いものは眠い

半分寝ながら書いた報告書は謎の線だらけになってしまったので3回は書き直したし、運転席にハコ長がいるにも関わらずパトカーの中で寝てしまったし(おまけに寝言も言っていたようだ)、コンビニ弁当を温めるつもりが、冷蔵庫の中に入れてしまい、そのまま数分間ボケーっと冷蔵庫の前で突っ立ってしまった

こんな感じでも一応公務は終え、睡魔と戦いながら町山署へと向かった



「あれ？ くら…じゃなくて、川立交番の……」


『あ、山田さん。こんばんは。海月です』


「そうだ、海月さんだ。
どうしてここに？ 今日から町山署は捜査から外れるから、来なくても大丈夫って係長が連絡したはずなんだけど」


『………そういえば確かにハコ長がそんなこと言ってた気がする……
すみません、間違えました……』


「いや、俺は全然大丈夫だけど……」


『じゃあ、失礼します…』


「宿舎に戻るの？」


『いえ、今から戻っても、どうせすぐ出勤時間になっちゃうんで、直接交番に向かいます。
行っても数時間はやることないですけど…』


「…それじゃあ、もし良かったらなんだけど、書類整理、手伝ってもらってもいい？
今俺しかいないから、二人きりでも平気なら…」


『是非やらせていただきます。』



むしろよろこんで

山田さんと二人きりで作業？

需要しかない

考えるまでもなく、即答する



「ありがとう、めっちゃ助かるわ…！
もう終わりが見えなくて心折れそうだったんだよ！
それじゃあこっちの山やってもらってもいい？」


『わかりました』

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